日本語教育の基本方針が改定へ ― 私たち日本人にどう影響する?
先日、日本国内の外国人留学生数が40万人を突破したというニュースが流れました。政府が掲げていた2033年までの目標を8年も前倒しで達成したことになります。
新型コロナウイルスによる入国制限が解除され、待機していた若者たちが一斉に日本を目指した結果ですが、これは「日本で学びたい」「日本の技術を身につけたい」という情熱が、世界中でいかに根強いかを示す喜ばしい数字です。
一方で、この急増に対し、SNSや一部の政治的言説では「移民の受け入れではないか」「治安が悪化する」といった、根拠の薄い不安や批判が目立つようになっています。
しかし、教育の最前線に立つ実務家として、私は声を大にして言いたいことがあります。「留学生政策」と「移民対策」は、明確に切り離して考えるべきです。
留学生とは、あくまで「高度な知見を学び、将来的に日本と母国の架け橋となる人材」です。彼らは日本のルールを学び、日本の文化を尊重し、専門的なスキルを磨くために多大な努力を払っています。一部の不法就労事例を理由に、志ある若者全体にブレーキをかけることは、角を矯めて牛を殺す(小さな欠点を直そうとして全体を台無しにする)行為にほかなりません。
もちろん、無秩序な受け入れを推奨するわけではありません。大切なのは「数」の議論から「質」の深化へ舵を切ることです。
私が推進しているネパールやウズベキスタンでの教育活動や、大学とのサテライトキャンパス構想も、すべては「出口(就職・進学)を明確にした質の高い教育」を提供するためです。
これらは単なる「労働力の確保」ではなく、日本の国益を守り、国際的な存在感を高めるための「国家戦略」なのです。
「留学生が増えると日本が壊れる」という偏った発言は、優秀な人材を日本から遠ざけ、他国へ流出させるという大きな機会損失を招きます。
10周年を迎える創智国際学院でも、今春また多くの新入生を迎えます。彼らは「労働力」ではなく、我々と共に未来の地域社会を創る「パートナー」です。
今、政治や世論に求められているのは、不安を煽るブレーキではありません。真面目に学びたい若者と、それを支える適正な教育機関を支援し、日本が世界に開かれた「選ばれる国」であり続けるための、前向きな議論ではないでしょうか。



