Mybestpro Members

平山裕康プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

創智国際学院卒業式 今年は84名が卒業しました

平山裕康

平山裕康

テーマ:日本語教師という仕事

創智国際学院9回目の卒業式。
17期(2024年4月入学)、18期生(2024年10月入学)84名が卒業しました。

以下、日本語学校代表者として卒業生に送った式辞の主な内容です。


卒業生の皆さん、本当におめでとう。

今日、皆さんの顔を見ながら、私は強く思っています。
この場所から、未来を変える人たちが旅立つのだと。

世界は今、決して穏やかではありません。
紛争が続き、戦争が止まらず、ニュースを開けば悲しい映像が流れてきます。
国と国が対立し、人と人が分断され、「違い」が攻撃の理由にされてしまう時代です。

しかし、私は声を大にして言いたい。

本当に世界を変える力は、武器ではない。
本当に人を動かす力は、暴力ではない。

それは――「言葉」です。

言葉は、目には見えません。
しかし、言葉は国境を越えます。
言葉は、心を越えます。
言葉は、恐れを越えます。

皆さんは、日本語を学びました。
難しい漢字、敬語、文化の違い、何度も壁にぶつかりながら、それでもあきらめなかった。
その努力は、単なる語学習得ではありません。

皆さんは「理解しようとする力」を身につけたのです。

分からないからこそ、聞こうとする。
違うからこそ、学ぼうとする。
通じないからこそ、もう一度伝えようとする。

その姿勢こそが、平和をつくる力です。

戦争は、対話が止まったときに起きます。
紛争は、相手を理解しようとしなくなったときに始まります。

だからこそ、皆さんの存在は希望です。

皆さんは、一つの言語しか知らない人ではない。
一つの文化だけで生きる人ではない。
皆さんは「複数の世界を知る人」です。

それは、これからの時代において、最も強い力です。

これから社会に出れば、理不尽なこともあるでしょう。
誤解されることもある。
悔しい思いもするかもしれない。

それでも、どうか対話をあきらめないでください。

怒りではなく、言葉で。
拒絶ではなく、理解で。
沈黙ではなく、対話で。

あなたの一言が、誰かの人生を救うかもしれない。
あなたの一歩が、二つの国をつなぐかもしれない。
あなたの勇気が、分断を終わらせるきっかけになるかもしれない。

創智国際学院は、「創る知恵」を学ぶ場所です。
知識を詰め込む場所ではありません。
未来を創る人を育てる場所です。

今日、ここにいる皆さんは、その証です。

私は、皆さんを誇りに思います。
心から誇りに思います。

どうか、自分を小さく見ないでください。
どうか、自分の言葉を軽く扱わないでください。

皆さんの言葉には、力があります。
皆さんの存在には、意味があります。

世界が揺れている今だからこそ、
皆さんのような人材が必要なのです。

胸を張って、進んでください。
自信を持って、語ってください。
そして、人と人をつなぐ存在になってください。

皆さんの未来が、光に満ち、
そしてこの世界が、皆さんの言葉によって少しでも優しくなることを、心から願っています。

卒業、本当におめでとう。

令和8年3月5日
創智国際学院
校長 平山裕康

リンクをコピーしました

平山裕康プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

企業のグローバル化を支援するプロ

平山裕康プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼