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JICAアフリカ・ホームタウン デマと真実を整理してみた

平山裕康

平山裕康

テーマ:多文化共生

最近SNSで話題になっている「JICAアフリカ・ホームタウン」。
「アフリカから大量に移民が来るらしい」「移民を定住させる制度だ」
「日本の市が外国に譲渡される?」など、不安をあおるような言葉が飛び交っています。
でも実際はどうなのでしょうか?
ここでは、政府発表を参考に、事実とデマを整理してわかりやすくまとめてみます。

そもそも「アフリカ・ホームタウン」とは?

日本の地方自治体とアフリカの国々が“交流パートナー”として認定される制度です。
対象となるのは次の4組み合わせ:

日本側アフリカ側
山形県長井市タンザニア
千葉県木更津市ナイジェリア
新潟県三条市ガーナ
愛媛県今治市モザンビーク

目的は 文化交流や相互理解の促進。
「ホームタウン」という言葉は、サッカーの“ホームタウン”のように「応援・交流の拠点」という意味合いで使われています。

デマと真実の整理

デマ① アフリカ人が大量に移民してくる
→ 誤りです。
この枠組みには「移民促進」や「定住支援」は含まれていません。外務省・JICAも「特別なビザ発給は想定していない」と明言しています。

デマ② 日本の市がアフリカの国に“譲渡”される
→ 完全に誤解。
日本の土地や主権を移すようなことは一切ありません。市と国が友好関係を結ぶだけです。

デマ③ 特別な査証(ビザ)が用意される
→ これも誤り。
通常のビザ制度とは別の特例はなく、制度上の変更はありません。

デマ④ 日本が“乗っ取られる”
→ デマ・誇張表現です。
こうした極端な言説は根拠がなく、不安をあおるために広まったものです。

なぜこんな誤解が広まったのか?

  • 「ホームタウン」等の英語表現が誤訳され、誤解が広がった
  • 一部海外メディアやSNSがセンセーショナルに報じた
  • 日本政府やJICAの説明が後手に回り、誤情報が先に拡散してしまった

本当のところは?

「JICAアフリカ・ホームタウン」は、交流を深めるシンボル的な取り組みであり、 移民政策や土地の譲渡とは無関係 です。要は、「この町とこの国は仲良くしよう!」というフレンドリーな宣言に近いものでしょう。
まとめると・・・

  • 日本の自治体とアフリカの国が交流を深める制度
  • 移民・土地譲渡・特別ビザは 一切なし
  • 誤解の背景には翻訳の問題と情報伝達不足

今後、政府やJICAからの新たな詳細説明、名称変更や
プロジェクト自体の内容変更などが行われるかもしれませんが、
いずれにしても誤解を鵜呑みにせず、まず一次情報を確認することが大事ですよね。


【 外務省報道発表 令和7年9月4日 】
 「JICAアフリカ・ホームタウン」に関する誤った情報に関して

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