菊池玄プロのご紹介
材料選びから販売方法まで、街で見かける数々の食品をプロデュース(2/3)
大切にしているのは「モノづくりは人と人で成り立つ」の意識
菊池さんは大学院時代、腸内環境について研究。卒業後は食品添加物の開発を専門とする大阪のメーカーに就職し、約20年にわたり研究者として従事しました。
「通勤に片道2時間もかけていました。バスと電車に揺られる中、食品の知識を深めようと専門書や参考書を読みあさり、週に3、4冊を読破していました。また、実験室にいるよりも外で誰かと話すほうが好きで『モノづくりは人と人で成り立つ』と考えるようになりました」
コロナ禍でリモートワークが浸透し、自宅でも十分に仕事ができると認識してからは独立を意識するように。会社に相談すると快く背中を押され、退職後も外部顧問として協力してほしいと打診されます。
「本当に感謝ですよね。前社だけでなく、以前から親交のあった大手商社からも顧問契約の話をいただきました。現在も、多くの仲間と相談し合う中で新しい案件が生まれています。まさに『モノづくりは人と人で成り立つ』ですね」
近頃は製造ラインの改善をアドバイスする機会も多いとか。設備を変えて提案したレシピとの適合性を高めたり、食品衛生管理の手法であるHCCP(ハサップ)に認証されるためのマニュアル作りや従業員教育を引き受けたりもしています。
「原材料の選定から食品工場の運営まで、幅広くコンサルティングできることが強みです。安心・安全を担保した上で風味や食感の向上とコストダウンを両立させるのが得意で、関わる人の全てにメリットをもたらすことにたけていると自負しています」
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