京大 阪大 英作文 の模範答案に思うこと。
本記事は独学・国内学習による
英検1級保持者が書きました。
国公立大学、特に難関大で英作文の配点比率が高く、
受験生にとって大きな負担となっています。
従来の「和文英訳」よりも「自由英作」
を出題する大学が増加傾向にあります。
一般に「自由英作」と呼ばれる設問形式には
次の2つに大別して考えることが必要です。
[A]意見表明型
[B]グラフ読み取り・説明型
市販参考書、問題集が「グラフ問題」
自由英作文に対応していないことに注意が必要です。
そのため、ほとんどの受験生が
十分に対策をしないまま本番を迎えているというのが実情です。
そもそも「グラフ問題」を一つのジャンルとして捉える必要があるのです。
今後「グラフ問題」を出題する可能性がある主な大学としては次の通りです。
● 神戸大学
● 九州大学
● 名古屋大学
● 琉球大学
● 長崎大学
● 佐賀大学
このような大学の志望者が先ず考えるべきは「出題意図」と「具体的対策」の2つです。
【出題意図】
「グラフ問題」は客観的な情報抽出力を測るための設問形式です。
同時にその抽出した情報を簡潔に発信・プレゼン力も要求されています。
これらは「学問をする際の基礎的実行能力」とも言えます。
大学生とは、
専門分野の論文を広く読み、
それらの情報を引用しながら独自の理論を構築し、
発信・プレゼンする専門家
なのです。
このような能力を日本人は一般にあまりトレーニングされていません。
例えば小学校の夏休みは「読書感想文祭り!」でしたよね。
「読書感想文」よりも大切な「要約」「情報の抽出」
といった思考が教育現場で軽視されているのです。
同時に、大学生の多くが
学問のキソ的技術において未熟であると
出題者(=大学教授陣)が判断しているのです。
つまり「グラフ問題」は大学の先生の
問題意識と信念を反映していると考えられます。
このような背景を理解することが、
この種の問題に取組む意義を意識することに繋がるのです。
【具体的対策】
「グラフ問題」に対応した参考書・問題集が無いと指摘しました。
しかし、この設問形式には「モデル」の存在があります。
それは、IELT というイギリスの英語資格試験です。
IELT のライティング対策教材は豊富に出版されており、
これをやるのが最適なのです。
大きな書店に行って直接吟味検討してから先ずは1冊、購入してください。
その教材で、
〈比較〉〈推移〉〈増減〉〈動向〉〈背景説明〉
等の表現がまとめてトレーニングできます。
これがドンピシャで、大学入試問題の対策になります。
模範答案をノートに筆写するのも効果的です。
ただし、模範答案は洗練され過ぎているので、
自分の使える表現に書き換えることで、より英語が身体に刻まれます。
このコラムでは、大学入試・英検・TOEIC等に役立つ情報、
英語学習に関する僕自身の経験談を発信していきます。
[https://mbp-japan.com/hyogo/english-work-out/]