ピアノの譜読みは両手で!
どうしてなのか、ピアノの演奏って必ず暗譜ですよね。
暗譜とは「楽譜を見ないで弾くこと」です。
ソナチネのクレメンティーOp.36 No.1第3楽章、
生徒さんに「暗譜出来た?」・・と聞くと、
「まあ、出来たと思う。」との返事が返って来ました。
「暗譜にまあってないんだけど・・」と言うと、
「・・・?」と云う感じに。
「暗譜は出来たか出来ていないか、又はここは出来たけれど、ここはまだ出来ていないとか、そんな返事しかないのよ。」と言うと、
「全体に何となく出来ているけれど、あやしいところもある。」・・と気弱な言葉が返って来ました。
さて、それではやってみようか?・・と声をかけて、始めてみました。
最初の辺りはなかなか良い調子、最初って何度も弾きますからね。
中間部も難しい箇所を乗り越えたところで、おやおや・・。
1回目と似たようなところであやしい感じに。
こういうところは何度もゆっくりと弾いて、自分の脳や身体に覚えさせないとなりません。
では、どのように覚えれば良いのでしょうか?
何度も楽譜を見て、「ゆっくり」「どのようになっているのか」を、考えて弾きます。
また、「何故間違えてしまうのか」 も考えてなければいけません。
どこかに間違えてしまう原因があるからです。
そこをシッカリと押さえて暗譜をし直すと、必ず弾けると思います。
本当は譜読みの段階で、暗譜が難しい箇所が解っていると暗譜もしやすくなるので、
楽譜を見た時に伝えてはいるのですが、なかなか上手くいかない場合もあります。
脳は1度誤ったデーターを入れると、修復に2倍3倍の時間や根気が必要になります。
そういう意味では、「最初の譜読みが1番大切」と云えると思います。
気を付けないで間違った練習を何度もしてしまうと、「間違う練習」をしたことになり、なかなか修復が難しくなります。
「最初が肝心」と云うことですね。
またピアノを弾くことは運動も伴っていますので、運動機能にも修正が必要になります。
ピアノは全身を使って弾く楽器ですから、出来る限り自分自身を良い状態に導くことが大切だと思います。