ラジオ放送開始100年なのに

辻村豊

辻村豊

テーマ:日々雑感

皆様方、お世話になっております。日々雑感を綴っております。
今年はラジオ放送開始100年です。既に新聞等はあったものの、瞬時に一度に多くの人々に情報を伝える手段として画期的であり、非常に影響力の大きい道具が出現したことは、今更言うまでもありません。
そこで、地元ラジオ局の話題です。その放送局をA局としておきます。

社会の不安を煽る?

前回、A局のとある番組のMCの話をしました。自らを医療ジャーナリストと称しています。
医療ジャーナリスト=医療分野に詳しい!と毎回かなり豪語しています。最初は『長年勉強して偉い人なんだ』と思っておりましたが、そのうち化けの皮もはがれ、手抜きをしていることもわかりました。
(英語教育が行き着く先)
https://mbp-japan.com/hyogo/banyohkagaku/column/5195927/
特にコロナの時期は社会を不安に陥れるような発言を連発していました。実際には当時既に専門の研究機関が否定していたにもかかわらず、根拠がはっきりしない部分もある持論ばかりが展開されていました。そのMC、かつては公共放送でアナウンサーをしていたということですから、本来ならば人一倍強い倫理観があるはずですが、その持ち合わせている倫理観が仇となって公共放送に居場所が無くなったのかもしれませんが…
それにしても、社会不安を煽る…公共の電波を発する放送局としては最もやってはいけないことではないでしょうか?

医療従事者からは

知り合いの医療従事者も同じ番組を聞いてた時期があったみたいです。ある時、『あんた、あんな番組、まだ聞いているのん?知ったかぶりして神経に触るようなことばかり連発するから、さっさと他局に移ったわよ!』と言われました。私のような一般人は騙せても、医療従事者は騙せなかったようです。

他局を聞いていると…

そんなこともあって、私も他局に移ったところ、面白い現象に遭遇しました。
ラジオ局にメッセージを送る場合、自らを『ラジオネーム』と称して匿名化することが一般的です。問題の番組が放送されている同時刻に他局を聞いていると、何とA局で頻繁に出て来るラジオネームがいくつも聞こえて来ました。どうやらA局を特に好んで聞いていた常連さんですら、どんどん移動したみたいです。とすれば、A局にリクエスト曲やメッセージなんぞ送らないような、いわゆる普通のリスナー、おそらく常連さんより遥かに多い人たちが大移動している可能性も高いはずです。

意見を求められた

そんなある日、A局の若手社員さん複数と話をすることがありました。名刺交換も行いました。放送内容に関して率直な意見を求められました。放送というのは発する側にとって受け手がどう思うのか?さぞかし気になるところだろうと素直に思い、真面目に答えることにしました。名刺にメールアドレスがあったので、そこへ感想や意見を書いて送りました。せっかくなので、リクエスト曲も書くようにしておりました。

突然

しばらくの間はリクエスト曲もかかりましたし、ラジオネームも読んでもらっていました。ところが突然状況は変わりました。上記問題の番組についての言及をしてからです。リクエストした曲自体はかかりましたが、ラジオネームを読まれることはなくなりました。もっとも、リクエストした人が大勢いたのであればラジオネームが読まれないのもよくあることですが、例えば僅か二人、しかもその二人とも、連日何度も何度もしつこく出て来る常連さんでした。明らかに外されていることがわかりました。

未だ説明なし

おそらく、『社会不安を煽る=放送局として最もやってはいけないこと』を指摘したからでしょう。当初は担当者から説明があるということでした。随分待ちましたが未だにありません。そこで、A局のホームページの『お問合せ』に再度指摘内容を書いて送りました。これまた全く無視です。これまでの拙い経験ではありますが、この『お問い合わせ』はかなり威力があります。どこの会社もほぼ必ずと言って良いほど『誠意のある、まともな回答』が来ます。いや、本来それが当然なんでしょうが…
ところが、A局の場合は『受付ました』メールすら来ませんでした。『(都合の悪いことは最初から)無かったことにしたい!』、そんな思惑でもあるのでしょうか?

拝金主義

おそらく、このMC、A局としては重要なスポンサーだからと想像します。番組のレギュラーとして出ている人たち、MCのお友達ばかりで、ほぼ全員がスポンサーであり、MCも含めて、それぞれの家業のCMが流れまくります。A局にとっては重要な収入源なのです。ただ、公共の電波を発する放送局が拝金主義で良いのでしょうか?

もっとも、出演者や番組が気に入らなければ、リスナー側もさっさと他局へ移動するか、ラジオそのものを聞くことを止めるなど、選択肢はいろいろあります。しかしながら、本来地元の楽しい話多々題を中心とする地元ラジオ局をこよなく愛し、それが唯一の楽しみという健気な方々も多々おられます。そんな素直な心の人達のことを思うと、A局の不誠実さは罪とも言えます。

若手が定着しない

てなことで、A局の社員さんに尋ねても、公式窓口を叩いても無視され続けております。『無視』と言えば、学校などで発生するイジメのポピュラーな手段で、陰湿な悪行です。そもそも先方から頼まれた上に、手順も踏んでもダメとなれば、印象も最悪です。
もっとも、社員さんには何かの圧力がかかっている可能性もあり、一概に社員さんの行動を問題視することはできません。そう言えば、以前、A局には若手のアナウンサーが二人いましたが、相次いて辞めました。放送業界と言えば、多くが憧れるものですが、割合簡単に辞めた印象です。何か理不尽なことでも続いたのでしょうか?そんなこともあってか、今A局では新卒者の募集CMを盛んに流していますが、思惑通りになるのでしょうか?
その一方で、リスナーの高齢化も深刻なようで、実際、上記A局の社員さんも『若い人たちに番組を聞いてもらうにはどうすれば良いか?』と悩んでいました。確かにA局の隣にある、もう一つの地元ラジオ局は10代のリスナーも多く、その差は歴然です。一度坂道を下り始めると、どんどん落下速度が速くなるようです。
そんな中、再び上記A局若手社員さんの一人と話をすることがありました。やはり思っていた通り、A局では若手社員が非常に窮屈な思いを続けているようです。以前にも増して沈痛な面持ちでした。誰が何のために何をしているのでしょうか?

災害時が心配

最近、世間ではマスコミに関して『偏向報道』と称して問題視されることが多くなりました。もちろん、それはそれで非常に重要なことではありますが、人の好みにも左右される部分があります。ところが、上記のような社会不安を煽ることは、人の好み云々以前の問題であり、遥かに大きな課題と考えます。ラジオが扇動した有名な事件としてルワンダの大惨事が挙げられます。もっとも、国の状況も時代も違います。しかしながら、これが災害時となればどうでしょうか?A局も盛んに『災害時に頼れるのはラジオ!』をアピールしています。しかしながら、都合の悪いことには耳を傾けず、口を塞ぎ、無視をし続ける、若手をイジメる、もはや自浄作用も無い放送局に災害時の重要な役割を任せても良いのでしょうか?
ラジオ放送開始100年に思う事でした。

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辻村豊
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