小樽塩谷ハウス~おたる綿の見学会
日々の生活の中で肌に触る衣類はどのように
出来ているのか?。。
自然植物からできている繊維はどのようなしくみ
になっているのか?。。
綿の種子は綿の繊維で守られています。
綿の種子は。。肉質(ミート)、綿実殻(ハル)、
短せんい(リンター)というそれぞれの役割用途
があります。
綿種子・・中側はミート(肉質)でまわりを囲って
いるのがハル(殻)そして、種子を守って
いる外側はリンター(短せんい)です。
綿種子の中はどうなっているのか?。。
ナイフで切ってみました。
綿実には、脂肪とたんぱく質が含まれていて、
(それぞれに37%~38%)
脂肪の方は油やマーガリンなど、たんぱく質は
牛の飼料、花や野菜の肥料として利用されます。
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★ 肉質(ミート)の用途
圧搾した時にできる滓(かす)は綿実粉、飼料、
肥料に分けられます。
・綿実粉・・・パン、ケーキ、クッキー
・飼料 ・・・肉牛用、乳牛用、羊用、馬、
ミュール用、養鶏用、養豚用
・肥料 ・・・土壌調整剤
※食用油原油として二つに分けられます。
・精製食用油・・・サラダ油及び調理油、マヨネーズ、
サラダドレッシング、乳化剤
マーガリン、缶詰用(いわし他)
・油かす ・・・石けん、グリセリン、脂肪酸、
家畜飼料
↓ ↓
製薬原料 加工材料
食料加工準剤
★綿実殻(ハル)の用途
・飼料・・・肉牛用、乳牛用、羊用、馬、ミュール用
・肥料・・・・敷きわら用、土壌調整剤
・粉砕ぬか・・家畜飼料
・キシローズ・医薬用糖分
・液糖・・・・酵素培養基
・殻粉・・・・合成ゴム、その他
★短せんい(リンター)の用途
・パルプ・・・・紙(筆記用紙、フィルター、及取紙)
↓
・キュプラ、レーヨン、アセテート、セルロース
(繊維仕上げ剤)エステル(のり剤)、その他
・脱脂綿及衛生材料
・糸(ランプ及ろうそくの芯、細ひも、じゅうたん、
モップ)
・フェルト(クッション、中入れパット、マットレス、
その他)
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発行所:財団法人日本綿業振興会様
著者:日比 暉様 「なぜ木綿?」本
肉質(ミート)、綿実殻(ハル)、短せんい(リンター)
の用途説明は255P参照しています。
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ふわふわの綿(繊維)を取り除くと、
綿種子(綿実)から色々な用途として使われます。
★ ふしぎ?・・と思いつつ、
中がどうなっているのかな?
綿(植物繊維)は細胞からできています。
花が咲き、実(コットンボール)つけはじけ
中からふわふわの綿が顔をだします。
綿の繊維はコットンボール(朔、さく)の中で育ちます。
花が咲き受粉後、子房(コットンボール)の中の
胚珠(はいしゅ)種子が生長して種になります。
種子の表面の細胞が伸びワタ毛になり、
短いのと長いのが混ざって数千本、数万本
と伸びてできています。
この時によじれ(天然撚り)ができ糸を紡ぐとより
一層強い糸になります。
一粒の種から自然繊維ができ、種子からは
色々な用途で生活に必要な物が出来てくる。
便利な世の中だけど。。
ふと。。考えさせられる不思議な植物ですね^^
次回は。。綿花と少し離れ、毎年植えている
ジャガイモのお話を。。お楽しみに^^