財務の役割
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『資本性ローンについて』
…新規事業や事業再生に取り組む際に利用したい制度です。
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金融機関が最も重視している財務指標のひとつが「自己資本比
率」です。自己資本比率が高いという事は、他人資本(借入等)
への依存度が低いという事ですので、それだけ経営が安定して
いると判断されます。
自己資本を増やす方法は2つです。「増資により資本金を増や
す」もしくは「税引後利益を増やす」です。しかし、日本の中
小企業は、代表者(一族)以外の第三者が株主となることが少
ないため、資本金はあまり大きくなりません。また、満足な税
引後利益を出し続けることも容易ではないため、多くの中小企
業は自己資本が脆弱な状態にあります。
金融機関は、自己資本が脆弱な企業に対して積極的な融資は出
来ません。よって金融庁は、中小企業の実情を考慮し、自己資
本に関していくつかの解釈を認めています。例えば、自己資本
が脆弱であっても、代表者の個人資産がある場合や、代表者個
人からの借入金がある場合は、それを実質自己資本とみなして
良いといった解釈です。そういった解釈のひとつに、「資本的
劣後ローンの取扱」があります。
資本的劣後ローンとは長期一括返済型の借入です。種々の要件
がありますが、実際は負債であるにも関わらず、金融庁はこの
借入を実質自己資本とみなしても良いとしています。企業側に
とっても、長期間返済義務のない資金が入ることで経営が安定
するうえ、みなし自己資本が増えて財務内容が改善されます。
日本政策金融公庫国民生活事業が取扱っている代表的な制度を
紹介します。
制度名:挑戦支援資本強化特例制度(資本性ローン)
利用限度:4,000万円
利率:決算の業績に応じて3区分の利率が適用(1%から6.2%)
融資期間:5年1カ月以上15年以内
返済方法:期限一括返済(利息は毎月払)
担保・保証人:無担保・無保証人
技術やノウハウ等に新規性のある新規開業者や足元の業績は黒
字だが過去の赤字によって債務超過や実質債務超過に陥ってい
る企業様にとっては最適な制度です。
利用にあたっては、事業計画書の策定が必要になります。
ご相談ください。