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税金の対応指針

石田雄二

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テーマ:銀行融資・補助金

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『税金の対応指針』
…税金を減らすのか、借入を増やすのか、二者択一です。
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「税金とどう向き合っていくか。」というのは、財務の大きな
テーマのひとつです。納税が資金繰りを圧迫することもありま
すし、税金に対する過度な意識が、会社の成長を妨げる要因に
なることもあります。税金に対して、どのように対処するのが
正解でしょうか。

大多数の方は、支払う税金は少ない方が嬉しいでしょう。しか
し、支払う税金が少ない代わりに、銀行からの借入ができなく
なっては困るはずです。税金が少ないということは、利益が少
ないということですので、銀行の評価は低くなります。「税金
を減らすこと」と「借入可能額を増やすこと」は二者択一です。
どちらに比重を置いて経営をするのか、自社の状況に合わせて
方針を決める必要があります。

また、「税金を払わないこと」が目的になってしまうと、最も
重要なキャッシュフローがおろそかになることがあります。税
金を減らす手法として、保険や設備投資等、さまざまな方法が
ありますが、大半が素直に税金を払うよりも多くの資金を必要
とします。財務の第一原則はキャッシュを切らさないことです
ので、節税が資金繰りを圧迫しないよう細心の注意が必要です。

消費税は、お客様から事前に預かっている税金です。法人税等
は利益の35%程度です。普通に考えると払えないはずはあり
ません。しかし、税金を楽に払えるという企業様は殆どいらっ
しゃらないのではないでしょうか。中には、資金をかき集めて
納税をされる企業様も少なくありません。

納税が重たく感じられるのは、現金化されていない利益にも税
金がかかっていたり、預り金や利益が、設備投資や借入の返済
に充てられたりしているためです。従って、売上金の回収より
も支払が先行する企業様や、在庫をたくさん持たなくてはなら
ない企業様は、税金の支払いが苦しくなるのは当然です。

しかし、納税が苦しいからといって利益(税金)を減らそうと
考えるのは大変危険です。利益を減らせば借入も出来なくなる
ため、成長資金の獲得ができず、いつまでたっても零細企業か
ら脱却できなくなります。納税が苦しいときの正しい対処法は
ファイナンスです。利益が現金化されるまでの資金、設備投資
が利益を生むようになるまでの資金は、しっかりと借入で対応
しておけば、決算の時に慌てることはないはずです。

指針のまとめです。もし貴社が、安定した売上高と利益を毎期
獲得できるぐらい成熟していて、また、今後借入を活用して事
業を伸ばす予定もない場合は、内部留保が優先ですので、キャ
ッシュフローに影響がない範囲で節税を行いましょう。もし貴
社が成長の途上にあり、今後も借入は不可欠であるという場合
は、成長資金の獲得が優先ですので、思い切って利益を出すよ
うにしましょう。但し、納税で資金ショートを起こさないよう、
常日頃から資金調達はしっかりと行ってください。

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石田雄二
専門家

石田雄二(税理士)

石田雄二税理士事務所

単に安いだけでなく、創業後の会社の管理体制構築までサポートします。また、税理士だけでなく、社労士も在籍しているため、助成金の獲得支援を強みとしている点も好評です。

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