『小規模事業者持続化補助金について』
「資金調達能力」は、社長に最も必要な能力のひとつです。
どんなに優れた技術力、営業力があっても、社長一人では事業を拡大できません。
組織づくりを考えたときに、営業や技術を引き受けてくれる社員はいるかもしれませんが、
連帯保証等の個人リスクを背負ってまで、資金調達を引き受けてくれる社員は稀です。
資金調達は、社長の仕事です。
資金調達先として、最もポピュラーなのは銀行です。社長は銀行に依存してもいけませんし、
敵対してもいけません。ご自身の目的を達成するために、まさに資金面の事業パートナー
として良好な関係を築く必要があります。
銀行と信頼関係を構築するうえで一番重要なことは、同じ言語で会話をしてあげるという事です。
日本語と英語ではコミュニケーションが取りづらいのと同じで、相手の言葉が理解できなければ、
信頼関係は構築できません。銀行員が使う銀行用語、財務会計用語は、数字で物事を表現する
言語です。
例えば、時計を買おうと思って値段を聞いたとします。あなたが明確な価格を求めているにも
関わらず、店員さんの答えが「安いです」だけだったら釈然としないでしょう。
その回答に怒る人もいるはずです。「業績はどうでしょうか?」と言う質問の答えは、
「儲かっています」ではなく、「○月時点で○○円の利益が出ています」とか
「前年同月比○%増加しています」などと数字で答えてあげるのが正解です。
「高い安い」「儲かる儲からない」の度合は、主観的な表現であって人によってレベルが違います。
簿記、会計、財務、事業計画、資金繰り・・・社長にとっては必要な知識ですが、
聞いただけで敬遠してしまう社長さまも多いのではないでしょうか。
もちろん、その全てを深く理解するには大変な努力を必要としますが、
専門家を目指している訳ではありませんので、実は、社長はほんの一部を理解するだけで十分です。