広島市中区いのうえ内科脳神経クリニックにおける頭痛患者さんの統計
日本人の840万人が悩んでいる片頭痛ですが、頭痛が起こる前にきらきらと光りが見えたり見えにくなったり、あるいはめまいがしたりすることが5分から一時間位続くことがあります。これは頭痛の前兆(ぜんちょう)といって片頭痛患者さんの四人に1人くらいが経験されると思われます。
そして今回お話しますのは予兆期の過ごしかたです。
予兆期は頭痛の前30分から二日間に出現するといわれております。やたらとお腹がすいて過食になったり、前日しっかり休んだにも関わらずあくびがでて眠たい、集中力が落ちる、気分が落ち込んだり、いらいらする、体がだるい、首や肩が凝りはじめる。音や光がやかましく、まぶしく感じたり、匂いに過敏になる。などの症状があれば予兆です。予兆を経験するのは頭痛が起こる数時間前からが多いのですが、中には二日前から感じるかたもいらっしゃいます。
そのような時には、休むことが大切です。可能であれば30分位の過眠をしたり、寝る前であれば早めに寝てしまったりしてください。くれぐれも、熱いお風呂で肩こりや首こりを治そうとしたり、マッサージや体操などしないようにしてください。えらいことになります。
えっ?でも私はそうするとよくなる?と思われた方は、片頭痛の予兆ではなく筋緊張型頭痛の症状だと思います。
片頭痛患者さんの生活習慣の注意として、睡眠時間を一定にすること、ストレスは少なく日々まんべんなく(週末リラックスしすぎないなど)、音や光やにおいに注意し、ひとごみなどは避けるといいます。特に予兆期が来てる時はこの生活習慣に注意されてください。
・予兆期には空腹感を感じますが水分を多くとり、甘いものを少し食べたりするとよいと言われてます。低血糖時は血糖を上げるためのアドレナリンが多く分泌され、片頭痛発作を誘発しやすくなると言われております。
また、少しカフェイン入りのコーヒーを飲むとよいとも言われます。食事内容でチョコレート、ナッツ、ハム、ソーセージ、赤ワイン、チーズなどで頭痛が誘発される方はさけるのもひとつの方法です。それと、予兆期にはアルコールは禁忌です(頭痛が誘発される経験済のかた多いと思いますが)。