緊張型頭痛
頭痛の原因で最悪なものがくも膜下出血です。
くも膜下出血は致死率が半分位といわれます。
突然頭を殴られたような頭痛でいままで経験したことのない頭痛となると要注意です。
頭痛外来ではこのような頭痛は絶対に見落としがないようにしてます。
しかし、実際の外来でのデータは21%もの患者さんが症状があるにもかかわらず医療機関を受診しなかったり(13%)、一回の診察で診断されない(8%)というデータがあります。
一方、頭部CTや頭部MRIを適切に使用することで99%のくも膜下出血は診断できると考えます。残りの1%は臨床症状によって疑い髄液検査などで確診することになります。
当院でも、数年前に画像検査でははっきりせず臨床症状から、総合病院脳外科に紹介した患者さんが髄液検査でくも膜下出血と診断され脳血管撮影を待っているときに本格的なくも膜下出血を発症しました。幸い入院しておりましたので緊急手術になり後遺症なく退院されました。
あの時紹介を躊躇していたらと思うと、いまでも胸騒ぎがします。
くも膜下出血の予防
・定期的脳ドックを受ける。特に家族歴のある方、以下の予防ができない方は年に一回の脳ドックをおすすめします。
・ストレスを減らす、煙草は吸わない
・有酸素運動をする
・高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満症を治療する
*InagawaT et al. Delayed diagnosis of aneurysmal subarachnoid hemorrhage in patients: a community-based study. Journal of Neurosurgery 2011,115:707-71.