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インフルエンザと頭痛

井上健

井上健

テーマ:広島の頭痛外来



12月半ば位から例年ならばインフルエンザ罹患者が急増します。風邪は万病のもとですが特にインフルエンザは症状が強く、脳炎や異常行動、心筋炎など死に至ることもあります。予防接種はできるだけ早めに受けていたたきたいと思います。(今年は当院を含め日本中でワクチンの供給不足です)他の予防については当院ホームページをご参照いただければ幸いです。

インフルエンザの症状で頭痛がありますがこれは髄膜炎や脳炎にならなくとも出現します。インフルエンザに罹患すると血液のなかでプロスタグランジンという炎症時に出てくる物質がたくさんでてきます。これが高熱や頭痛の原因になります。

ですので抗インフルエンザ薬を早期に投与したり抗炎症薬を飲んだりするのが有効です。ただし、抗炎症薬ではウイルスをやっつけるためにできたインターロイキンの産生も抑え、また小児に代表されるインフルエンザ脳症の原因になります。

したがって、インフルエンザの対応は38度以上の発熱(健常人の場合)でアセトアミノフェンの解熱剤を使用することをお勧めします。また、こめかみや首筋などのクーリングが解熱や頭痛を軽減するのに有効です。
インフルエンザは風邪ウイルスと異なりますので、炎症が強くプロスタグランジンの産生も1週間近く続くことがあり、頭痛は1週間くらい続くこともあります。

以下は髄膜炎の症状です。
頭痛以外の症状は軽快してるのに頭痛がひどくなる場合は脳神経内科に相談されてください。
・ひどい頭痛
・発熱
・嘔吐
・首を前に曲げられない
・首の緊張

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井上健
専門家

井上健(内科医)

いのうえ内科脳神経クリニック

あらゆる頭痛の原因を診断するためには脳だけの専門でなく全身を診ることが必要になることもあります。

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