肥満を解消する2 〜ボイスエクササイズ〜
ボイストレーニングの体験に来る方には共通する悩みがあります
ベスト3は
①高音が出ない
②声量がない
③音程が悪い
でしょう。
この3つは、体験レッスンの数10分で改善することがわかり、30分のトレーニングを一度試すだけで「続ければ上達出来る」と実感する方がほとんどです。
人間の身体は神秘霊妙に出来ていて合理的です。
年齢・性別・人種・遺伝情報などで差はあるものの、大まかな骨格・内臓などの機能はほぼ同様です。
ですから、上手い人は上手く身体が機能していて悩みがある人は上手く身体が機能していないと言う共通点があるのです。
優秀なボイストレーナーは、人体の構造・機能を理解し、年齢・性別・人種・遺伝情報などで生じる大きさの差異を考慮し共通した指導をします。
共通した指導の中には
・整っていた方が良いところ
・鍛えた方が良いところ
があります。
それがバランスと呼吸の機能です
*バランスについて
声は頭から出ますが、成人の頭の重さは4〜6KGあり、この重さを頚椎・背骨などの骨や、首や肩などの筋肉で支えています。頭と胴体のつなぎ目である「首」はクビレていて細く、ここに歌声を創る「咽頭」が入っています。うつむくだけで、頭の重さの数倍の負荷が首にかかります。首が前に傾くほど頚椎にかかる負荷は増え、身体のバランスが悪いと最大30KG近くの負荷になります。首に負荷がかかった状態で、首の中にある咽頭を自在にコントロールするのは困難です。ですから先ず、頭を支え、体重の重さを下へ向けて送り伝える身体の芯のバランスをとる必要があるのです。
*呼吸について
人は1日に17,000〜23,000回ほど呼吸をしています。意識しようとしまいと「呼吸」はしています。そしてこの「呼吸」は声の原動力(パワー)です。効率よく呼吸できなければ「上手く歌えない」のは当然です。そして呼吸の仕方によって、歌の感情表現は大きく変わります。身体のバランスが保たれていなければ、効率よく筋肉が動かず、上手く歌うために必要な筋力が付きません。悩みがある多くの方が普段の呼吸が過不足で不安定な為、発声も不安定であることがほとんどです。呼吸は酸素を大量に消費する「脳」にも影響する為、理解力や集中力・考え方にまで及ぶ重大な要項となります。
声・歌に悩みや苦手意識がある方の共通点で多い身体特徴が
・ストレートネック
・骨盤傾斜
・運動不足による心肺機能の低下
です。
これらを整えるトレーニングを行うことも、ボイストレーニングの一環です。
整えることで、首にかかる負荷が軽減し、呼吸が上手く機能し、身体の緊張が解け、身体を自在に動かせる方向に向かうことで、歌が上達するのです。
次回は、身体を自在に動かせるようになる為に意識する
「身体の芯とバランスをとる6つの場所」
をお伝えしたいと思います。