体の不調、水で整う。プールの“癒し効果” vol.2

齋藤陽子

齋藤陽子

テーマ:水泳レッスン

気分が晴れない日、水でカラダとココロをととのえる





なんとなく気分が上がらない。
ずっと疲れが取れない。
やらなきゃいけないのに、体も心も動かない

そんなとき、あなたはどうやって整えていますか。

現代の私たちは、情報の多さ、人との関わり、止まらない思考によって、気づかないうちに「疲れすぎた心と体」を抱えています。

そんなときにおすすめしたいのが、「水の特性」を活かしたセルフケアです。

(前回はむくみや肩こり、不眠を取り上げましたが、今回は心のバランスや回復に注目します。)


水が持つ4つの自然な力

水が持つ4つの自然な力

水の中では、普段の生活では得られない感覚を体験できます。そこには、私たちを整えてくれるヒントがあります。

1 浮力重さからの解放
水に入った瞬間、体がふわっと軽くなる感覚。これは「浮力」のおかげです。浮かぶことで筋肉や関節の緊張がゆるみ、脳や心までもふっと軽くなります。頑張りすぎていた心に、そっとスペースが生まれます。


2 水圧やさしく抱きしめるような圧
水中では、体に均等に圧がかかります。これは血液やリンパの流れを促進するだけでなく、包まれている安心感も生み出します。自律神経がゆるみ、「なんとなく安心できる」感覚が戻ってくることもあります。


3 水温少し冷たいからこそ、内側から温まる
プールの水温はおおよそ29〜30℃。体温より少し低いため、最初は「冷たい」と感じるかもしれません。
でも実はこの温度だからこそ、身体の中で「自分で温まろう」とする力(自律神経の調整)が働き出します。

軽く動くことで筋肉がポカポカと温まり、血流が良くなり、体も心もじんわり目覚めていくような感覚に。
冷たすぎず、温かすぎず、「ちょうどいい刺激」が心と体のスイッチを自然に入れてくれます。


4 抵抗無理のない「動き」のサポート
水の中は常に抵抗がありますが、それは優しく、ほどよい強さで体に働きかけてくれます。早く動けば強く、ゆっくり動けば穏やかに。疲れている日は、ただ浮かんでいるだけでもOK。自然なペースで動けるのも、水中ならではです。

 

気分が沈む日は「水に入るだけ」でOK
「がんばらない」時間を大切にしています。

これらの動きは、脳内で“セロトニン”という神経伝達物質を分泌させる働きがあります。セロトニンは、心の安定や意欲、睡眠にも深く関係しており、リズムのある運動や呼吸で自然に増やすことができます。

つまり、難しい運動や特別な準備はいらず、ただ「水に入るだけ」でも、気持ちを整えるスイッチになるのです。



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齋藤陽子プロは福島放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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