【2024年最低賃金】福岡県は10月から992円になります
【2023.8.19追加情報】
最終的な最低賃金が出そろいました。
福岡県は2023年10月6日から941円になります。
■10月からの最低賃金
今年も最低賃金改定のニュースが流れる時期となりました。
以前から政府が公言していた全国平均1000円以上が、
今回いよいよ現実のものとなりそうです。
現在公表されている目安金額が確定すると
全国加重平均額は1,002円になります。
とは言ってもこの最低賃金、いまだ首都圏と地方ではかなり開きがあります。
都道府県毎にランクが決められていて、現在はA~Dの4段階にわかれていますが
次回からはA~Cの3段階に変わります。
これによって福岡県はCランクからBランクになります。
必然的に福岡以外の九州各県も、DランクからCランクになるのですが
一番下であることには変わりないですね。
都道府県別の上昇金額は以下のとおりです。
Aランク 41円UP
埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪
Bランク 40円UP
北海道、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、富山、石川、福井、山梨、
長野、岐阜、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山、島根、岡山、
広島、山口、徳島、香川、愛媛、福岡
Cランク 39円UP
青森、岩手、秋田、山形、鳥取、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄
昨年の全国平均31円引上げを上回る、平均41円の引上げで過去最高額です。
最低賃金ギリギリのパートさんやアルバイトの方の時間給は見直しが必要になりますし
月給や週給制の方も時間単価に戻して確認が必要です。
■扶養内という働き方を考える
短時間労働者の社会保険加入要件と照らし合わせると、
今回の最低賃金改定で、社会保険への加入対象となるパートさんも出てくることでしょう。
短時間労働者の社会保険加入要件はこちら
↓↓↓
➀勤務先の被保険者の総数が常時100名を超えている
②1週間の所定労働時間が20時間以上
③賃金月額が88,000円以上
④2カ月以上継続雇用の見込みがある
⑤学生ではない
扶養内で働いている方たちを、そのまま扶養内で雇い続けるのか
社会保険加入として働き方を変えてもらうのか…
来年10月には、さらに短時間労働者の社会保険加入要件が引き下げられ
上記➀が常時50名超の企業となります。
今後も上昇していく最低賃金と社会保険加入要件を考えると
この課題は毎年検討が必要になりそうですね。
■賃上げには助成金を活用しましょう
現在扶養内で働いている方たちの対策として、この秋から新たな助成金制度が創設され
パートさんの賃上げや働き方の見直しを行った企業に対して、助成金が支給されます。
これまでも、最低賃金で働く従業員の賃金改定を一定以上行った場合に対象となる
「業務改善助成金」がありましたが、また別の助成金が暫定的に誕生します。
助成金申請には細かな要件がたくさんありますので、
申請すればすぐにもらえるというものではなく、事前の準備が必要です。
助成金をうまく活用しながら、今後の動きに対応していくためにも
パートさんの働き方を含めた社内体制について
今のうちから見直してみてはいかがでしょうか。
社会保険労務士
キャリアコンサルタント
西田 圭子