◆新年度◆社員が入社する時に必要な労働条件の明示と労働契約の締結
毎年10月に改定となる最低賃金について
今年の改定金額の目安が発表されました。
過去最大となる平均31円(3・3%)の引き上げで
全国平均961円となるようです。
都道府県別の賃金額を見てみると、まだまだ地域による格差は大きいですが
最低賃金1,000円以上が着実に近づいてきている印象ですね。
九州は、福岡県以外の各県は全国的にみても一番低いDランク。
福岡県もCランクと、都市規模の割に低いんですよね。
経営者の方は10月からの最低賃金の改定に備えて
アルバイトやパートさんの時給を見直す必要が出てきます。
正社員で月給の場合でも、月給を月の所定労働時間で割り
時給換算した額が最低賃金以上である必要があります。
すでに今年改定後の時給以上で支払いをしている方はよいのですが
最低賃金ラインの時給の方がいる場合は
遅くとも10月からは賃金を上げなければいけません。
時給31円引き上げるとなると、人件費への影響は大きいと思われます。
全体の人件費を変えないのであれば、
一人当たりの時給が上がった分、人員を削って業務の効率化を図っていくしかないですし
人員を減らさないのであれば、
人件費が上がる分、どのように売上を伸ばしていくのかを考えないといけません。
経営者にとっては頭を悩ませるところですね。
ですが、これから人手不足はますます加速していきます。
現時点においても、採用は簡単ではありません。
応募者すら集まらないと嘆いている経営者さんも多いものです。
最近は飲食店などのアルバイトでも
時給を高く設定しているところが増えてきました。
これからの人材確保のために
お給料の設定は大事な要素のひとつとなっていきます。
(もちろんそれだけではないですが…)
今後も上がっていくと思われる最低賃金を見越して
早めに、事業展開も含めた人員計画を立てておくことをお勧めします。
社会保険労務士
キャリアコンサルタント
西田 圭子