目指せ築100年! 築62年の木造空き家の活用事例 【融資のお話】

松本直樹

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テーマ:空き家を耐震改修し安全に活用しよう

古い建物と金融機関の融資

 築年数を経過してる空き家を耐震化する場合や、フルリノベして有効活用する場合、新築にする場合でも避けて通れないのが「お金」の話ですね。

古家活用の種類にもよりますが、今回のように賃貸物件へ転用する場合には事業性が強くなり、金融機関より融資を受ける場合は「融資の壁」が出てきます。改修費用をすべて自己資金で賄う方は関係のない話なのですが、空家を持たれている場合の多くは、ご自身の自宅も所有されており、空き家に資金をあまり使いたくないというのが本音の所だと思います。

耐用年数と金融機関

耐用年数・・
これが厄介なところで、「木造」の「住宅」であれば耐用年数は22年。(国税庁HP参考)
最近は木造で30年を超えていても融資取組して頂いておりますが、基本的には木造であれば22年を超えた建物への銀行融資は消極的な所が多いように感じます。その為、今回の「築62年の木造空家」は融資対象外の枠にたどり着くので何か対策を考えないといけませんね。

建物の価値を上げる

このように耐用年数を過ぎた建物は改修費用も捻出するのが難しいので「建物の価値を上げる」事で融資対象になる場合もあります。今回は木造住宅で築62年、旧耐震と条件が良くなかった為、建物の価値を上げる為の試みとして以下3つの項目をご提案し、事業計画を提出させて頂きました。

  1. インスペクション調査
  2. 旧耐震⇒新耐震基準へ
  3. セーフティネット住宅へ登録

その結果、融資担当者の方にセーフティネット住宅の事業性を理解して頂き、時間はかかりましたが最終的に改修費用を80%ほど融資して頂きました。融資担当者との後談とはなりますが、改修費用の融資を取組して頂くた為のプラスポイントは「耐震改修」「セーフティネット住宅登録」が大きかったみたいですね。

設計計画に基づいた融資も決定できたので、次回から着工のお話となります。


※下記参考資料は着工前の交付決定通知書になります

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松本直樹
専門家

松本直樹(建築家)

株式会社松本再生建築研究所

リノベーションやコンバージョン(用途変更)で、古い建物や空き家の再生を提案。建物の持つ歴史を尊重しながら、次世代に引き継げる資産へと変えていきます。改修に伴う補助金の申請もサポートします。

松本直樹プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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