参加者募集!! 知っておきたい、スポーツと運動の違い『子どもの運動と学習の関係』に関する研修会
なぜ、 ボールを投げられるようになっただけで 子どもは人から頼られる存在になるのか
投力が目覚めると、社会脳が動き出す
昨日、
教室に通ってくださっている
ある保護者の方と話をしていて、
とても印象に残る話を聞きました。
そのご家庭には、
兄妹がいます。
低学年の頃、
二人とも運動が得意なタイプではありませんでした。
特にボール運動は苦手で、
クラスの中で目立つ存在でもなかったそうです。
教室に通い始めてから、
少しずつボールを使った運動に触れるようになりました。
特別な練習をしたわけではありません。
ただ、
「投げる」「避ける」「受け止める」
そうした動きを、
繰り返し経験していきました。
変化がはっきり現れたのは、
兄が学校のドッジボールのクラスマッチを経験したときでした。
それをきっかけに、
クラスの中で自然と
頼りにされる存在になっていったそうです。
自分から前に出て指示を出したわけでも、
声を張り上げたわけでもありません。
ただ、
投げる場面、
避ける場面、
瞬間的な判断が必要な場面で、
迷いがなくなっていました。
その姿を見て、
周囲の子どもたちが
自然と声をかけるようになったみたいです。
妹にも、
同じような変化がありました。
女の子ですが、
お昼休みになると、
男子たちと一緒に
ごく普通にドッジボールをしているそうです。
以前なら、
その輪の中に入ることは
考えられなかったと、
保護者の方は話してくれました。
性別や得意・不得意を
気にする様子もなく、
ただ「一緒に動く」ことを
楽しんでいるように見えるそうです。
この話は、
運動能力が上がった、
という成功談ではありません。
子どもたちの中で、
人と関わるときの
構えや距離感が変わってきた、
その変化の話です。
ボールを投げる。
相手の動きを見る。
次の瞬間を判断する。
投力を使う体験は、
身体だけでなく、
他者と同じ空間で動くための脳、
いわゆる社会脳を
自然に働かせます。
今の社会では、
こうした体験が不足したまま
成長してしまう子どもが増えています。
その結果として、
人との距離感がつかめない、
集団の中で動くことが難しい、
といった
「発達の空白化」が生まれ、
やがて大人になってからも
逆行現象として表れることがあります。
だからこそ、
私たちは
投げる力、
つまり投力に注目しています。
投力は、
競技のための能力ではありません。
人と関わり、
状況を判断し、
社会の中で動くための
原始的で本質的な力です。
2月から始まる
スノウボールゲームズ協会の取り組みは、
この投力を核に、
子どもたちの社会脳を育て、
発達の空白化と逆行現象を
防ぐことを目的としています。
教えるためではなく、
競わせるためでもなく、
ただ
「本来備わっている力を
もう一度使えるようにする」
そのための活動です。
雪合戦ゲーム(60秒)
子どもが変わるとき、
それは
何かを教え込まれたときではなく、
自分の中に
「動ける感覚」が戻ったとき
なのかもしれません。
参考図書・資料一覧
■ 人類進化・投擲能力・身体性
• 投げる人類
ウィリアム・カルヴィン
― 投擲行動が脳進化・言語・社会性を促したという進化人類学的理論
• 人体600万年史
ダニエル・E・リーバーマン
― 人類の身体運動と脳・健康・行動の進化的関係を科学的に解説
• 裸のサル
デズモンド・モリス
― 人類の行動・社会性・本能を動物行動学の視点から読み解く古典
⸻
■ 脳科学・発達・行動
• 子どもの脳は肌にある
成田奈緒子
― 感覚運動体験と脳発達・情動調整の関係
• 脳を鍛えるには運動しかない
ジョン・J・レイティ
― 運動が前頭前野・感情・集中力に与える効果を神経科学的に検証
• スマホ脳
アンデシュ・ハンセン
― 現代環境が脳と行動に及ぼす影響
⸻
■ 社会性・教育・行動心理
• 社会脳
マシュー・D・リーバーマン
― 人はなぜ社会的存在として行動するのかを脳科学から解明
• 学力の経済学
中室牧子
― 非認知能力・行動・環境が将来に与える影響
⸻
■ 実践・統合理論
• 山崎憲治
S.パワーキッズプログラム 実践資料
スーパーハードドッジ/スノウボールゲームズ 実践記録
― 投力・判断・社会脳を同時に育てる実践研究
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