子どものピンチ! 【発達の空白化が招く10大リスク】

山崎憲治

山崎憲治

テーマ:子育て

SOS子どものピンチ!【発達の空白化が招く10大リスク】





~脳科学と行動心理学から読み解く、子どもが“育ちにくい社会”の現実~



■ はじめに:それ、うちの子だけじゃないんです


「うちの子、落ち着きがないんです…」
「勉強してもすぐに忘れてしまう」
「なんでも『無理』って言って挑戦しない」

今、こうした悩みを抱える親御さんが急増しています。

実はそれ、子ども自身の問題ではなく、“育ちの空白”が原因かもしれません。
その現象は、専門家の間で「発達の空白化」と呼ばれています。



■ 発達の空白化とは?


脳の“育つ順番”が飛ばされてしまう社会現象

人間の脳は、本来「動く→感じる→つながる→理解する→表現する」という順序で発達します。
ところが現代の子どもたちは、この過程の“初期段階”を経験できずに育っています。

なぜか?
・公園でのボール投げ禁止(生命活動獲得能力序列第一位を軽視が)
・鬼ごっこ、泥遊び、が減った
・「危ない」「汚い」「非効率」と禁止、敬遠される体験の数々
・早期教育による知識詰め込み型学習
・スマホ・ゲーム依存による感覚刺激の偏り








この結果、脳の土台(前頭前野・感覚統合・ミラーニューロンなど)が未発達のまま次のステージへ進む=“空白化”です。



■ 「発達の空白化」がもたらす10のリスク(+脳科学・心理学解説付き)




1. 不登校(学校に行けなくなる)


【背景】社会的ストレスに対する前頭前野の自己制御機能が未熟。
【心理】「どうせ理解されない」という“学習性無力感”が蓄積。



2. 学力の低下(頭が育ちにくい)


【脳科学】“動く体験”が乏しいと、運動野→感覚野→連合野の連携が育たず、理解力や記憶力が不安定に。
【心理】「わからない=自分がダメ」と思い込む傾向が強まる。



3. 感情コントロール困難(キレやすい)


【脳科学】感情を抑える前頭前野と偏桃体のネットワーク未成熟。
【行動心理】「怒ることで自分を守る」防衛反応が強く出る。



4. 落ち着きのなさ(ADHDと誤解される)


【脳科学】感覚統合不全により、身体感覚や注意力の切り替えが困難。
【社会的影響】一斉指導に合わず“発達障害”とラベリングされやすい。



5. 自己肯定感の低さ(「どうせ自分なんか…」)


【心理学】承認不足の積み重ね → 自己効力感の低下。
【脳科学】報酬系ドーパミン回路が働かず、挑戦意欲が育ちにくい。



6. 他者との距離感がわからない(友達とうまくいかない)


【脳科学】ミラーニューロンの発達不足により共感力が低下。
【心理】ソーシャルスキルの不習得 → 集団生活に困難を抱える。



7. スマホ・ゲーム依存(リアルに飽きる)


【脳科学】前頭前野の自制機能が未発達で「やめられない脳」に。
【心理】リアルな人間関係が“めんどくさい”と回避傾向に。



8. 家庭での親子バトル増加(お互いイライラ)


【心理学】親子間のミラー効果で感情の共鳴悪化。
【脳科学】感情制御系未熟+言語表現力不足 → 「暴言・癇癪」となる。



9. 将来への無力感(夢が持てない)

【心理学】小さな成功体験不足 → 自己肯定感・目標形成の困難。
【脳科学】前頭前野の“未来思考”が育たず、「どうせムリ思考」に陥る。



10. 10代の自殺リスク増加(社会からの脱落感)


【社会背景】ユニセフ調査では、日本の精神的幸福度は38か国中32位
【脳科学】「共感・希望・つながり」の神経回路が育っていない



■ これらのリスクを“予防・改善”するには?


ポイントは「学び直し」ではなく「育ち直し」

学習塾や知識教育よりも、まず必要なのは
体を使って“脳をつなぎ直す”原始的な体験です。
• 投げる・ぶつけあう・逃げる・笑う・悔しがる → スーパーハードドッジや

• 勝ち負け・ルール・共感・許しあい      → 雪合戦ゲーム が完全一致


こうした体験が「前頭前野・感覚統合・社会性脳」のスイッチを入れ、
非認知能力(やり抜く力・共感・感情調整)を回復させます。



■ 結論:子どもの“困った行動”は、社会へのSOSかもしれない

発達の空白化は「その子が育たなかった」のではなく、
「その子を育てる“土台”が社会から消えた」ことによる現象です。

今こそ必要なのは、
子どもを責めるのではなく、もう一度“育つ場”を取り戻すこと。





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参考資料

【脳科学・発達神経科学】
1. 『子どもの脳を傷つける親たち』友田明美(NHK出版)
 → 前頭前野・扁桃体・感覚統合など、子どもの脳発達に関する科学的解説。
2. 『脳科学が明かす 子どもの最強の育て方』瀧靖之(文響社)
 → 運動・体験が脳の発達に与えるポジティブな影響を紹介。
3. 『脳を鍛えるには運動しかない』ジョン・J・レイティ(NHK出版)
 → 身体活動が脳の実行機能(前頭前野)を活性化する根拠多数。
4. 『動的システムとしての発達』エスター・セランダー(北大路書房)
 → 発達が「つながり」と「順序」に依存するという理論的背景。



【行動心理学・発達心理学】
5. 『非認知能力が子どもを伸ばす』ポール・タフ(英治出版)
 → 自己制御・やり抜く力・共感性の重要性と教育への示唆。
6. 『発達障害の子どもたち』佐々木正美(講談社)
 → 行動の背景にある心の動きと育ちの空白を読み解く。
7. 『学習性無力感』マーティン・セリグマン(新曜社)
 → 自己肯定感の低下と、挑戦しない子どもの心理メカニズム。
8. 『子どもへのまなざし』佐々木正美(福音館書店)
 → すべての子どもは愛されて育つ価値があるという発達心理の視点。



【教育・社会的背景・統計データ】
9. 文部科学省『不登校児童生徒数調査』(令和5年度)
 → 小中学生の不登校者数:過去最多 約29万人。
10. ユニセフ『子どもの幸福度調査(レポートカードNo.16)』
 → 日本の精神的幸福度:38か国中32位。
11. 厚生労働省『自殺対策白書』2023年版
 → 10代の死因1位が「自殺」であるデータ根拠。
12. 日本小児精神神経学会・発達障害支援体制に関する報告書
 → 発達障害と環境要因の関係性、診断増加の背景など。
13. OECD『21世紀型スキルと非認知能力に関する国際比較』
 → 非認知能力が学力と人生の成功に与える影響。



【補足:実践・体験型教育との関係】
14. 『モンテッソーリ教育で才能をぐんぐん伸ばす!』相良敦子(PHP)
 → 感覚・身体・自発性を重視した教育法が“空白化”の予防に。
15. 『森のようちえん』倉本美津留(小学館)
 → 五感体験・自然遊びによる原始的育ちの復権。
16. 『レッジョ・エミリア・アプローチ』ルイジ・マラグッツィ編
 → 自由な探究・体験を通して子どもの「つながり」を育てる。

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山崎憲治
専門家

山崎憲治(教育アドバイザー)

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独自開発の運動プログラムや学習プログラムで運動能力を伸し、やる気や集中力、脳の認知機能(理解・判断・記憶・思考等)を高めて学習することで学力も向上する文武両道実現。心身共に子どもの健やかな成長を育む。

山崎憲治プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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