子どもの脳を一番育てる方法とは

山崎憲治

山崎憲治

テーマ:子育て

「二刀流・大谷〇平選手の寄贈グローブが教えてくれた、“投げる力”で子どもの未来を育てる方法」


子どもの脳を一番育てる方法とは



第3回 脳を一番育てるのは“投げる”という原始的な動作だった


「ボールを投げる」──
一見シンプルなこの動作には、私たちの脳が必要とする驚くほど多くの機能が詰め込まれています。

特に“おもいきり投げる”とき、脳内では高度な神経回路のネットワークが総動員されているのです。




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■ 投げるとき、どんな脳が働いているのか?


1. 前頭前野(ぜんとうぜんや)

• 注意を集中し、タイミングを判断し、「今、どうするべきか?」を考える中枢。
• 投げる前に「どのくらいの力で、どこに向かって?」と計画し、失敗すれば次に生かす──
• これはすべて「前頭前野」が司る実行機能のトレーニングそのものです。


2. 小脳(しょうのう)

• 身体の動きの微調整だけでなく、実は感情のコントロールにも深く関わる部位。
• 適切な力加減やスピード、感情の昂ぶりを抑える役割も果たします。


3. 感覚統合野

• 「目で見て」「身体で感じて」「自分の中で調整して」投げるためには、
視覚・触覚・平衡感覚など、複数の感覚を一瞬で統合する力が必要です。



■ “神経発達の頂点”=「投げる力」


多くの動作の中でも、「投げる」は最も神経的に複雑な動作です。
これはただ手を動かすだけではなく、**“考えて、感じて、制御して、実行する”**という
人間らしさのすべてが詰まった行動なのです。

投げることは、「脳を育てる運動の王様」だと言っても過言ではありません。




■ なぜ、現代の子どもたちに“投げる経験”が必要か?

• 落ち着きがない
• 我慢できない
• 集中が続かない
• やる気が出ない

これらの多くは、実は「脳がまだ育ちきっていない」ことが原因です。
だからこそ、「投げる」という一見古くさい遊びが、今こそ必要な神経発達のカギになるのです。



■ 結論:「投げる」は、心と脳のスイッチを入れる行為

運動だけではない。
勉強だけでもない。
**脳と心の両方を同時に育てるのが“投げる力”**です。

現代の子どもに足りないのは“成功体験”ではなく“本気で投げる体験”。
すべては、おもいきり投げることから変わり始めます。

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【参考資料】


・『脳を鍛えるには運動しかない』 ジョン・J・レイティ(医学博士)/エリック・ヘイガーマン NHK出版(前頭前野・感情制御・運動の相関を解説)

・『運動が脳をつくる』 小泉英明(脳科学者) 講談社(発達と身体活動の神経科学的つながり)

・『前頭葉を鍛える』 林成之(脳外科医) 日本文芸社(前頭前野と“考える力”の関係を詳述)

・『子どもの脳を育てる運動遊び』 久保田 競・久保田 カヨ子 小学館(感覚統合・運動発達と脳機能の連動)

・『脳を育てる感覚統合あそび』 山口創 大月書店(触覚・前庭覚・固有覚と発達の関係)

・『脳にいい5つの習慣』 池谷裕二 朝日出版社(感覚刺激と神経ネットワークの成長)

・『非認知能力を育てる』 ポール・タフ 英治出版(意欲・集中・自己制御=前頭前野系の鍛え方)

・感覚統合と発達支援のガイドライン 日本感覚統合学会

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山崎憲治
専門家

山崎憲治(教育アドバイザー)

firstball

独自開発の運動プログラムや学習プログラムで運動能力を伸し、やる気や集中力、脳の認知機能(理解・判断・記憶・思考等)を高めて学習することで学力も向上する文武両道実現。心身共に子どもの健やかな成長を育む。

山崎憲治プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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