休眠会社・休眠一般法人の整理作業(みなし解散)
休眠会社・休眠一般法人の整理作業(みなし解散)の概要
平成26年以降毎年、全国の法務局では休眠会社・休眠一般法人の整理作業を行っています。
今年は10月12日に、「法務大臣による公告」および「登記所からの通知」がなされました。
12月12日までに「事業を廃止していない旨の届出」または「役員変更などの登記」をしないと、「みなし解散の登記」がなされてしまいます。
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何らかの理由で登記所からの通知書が届かなかった場合でも、休眠会社等に該当する場合は、「事業を廃止していない旨の届出」または「役員変更などの登記」をする必要があります。
休眠会社あるいは休眠一般社団(財団)法人に該当するのかどうかがわからない場合は、登記事項証明書などで確認しましょう。
なぜ、休眠会社等の整理作業が行われるのか?
株式会社や一般社団(財団)法人などの登記(いわゆる商業登記)は、
①商号、会社等に係る信用の維持を図ることで、
②取引の安全と円滑に役立つこと
を目的としています。
そのため、株式会社や一般社団(財団)法人は、役員の変更や本店の移転などにより登記事項に変更があった場合には、一定の期間内にその変更登記をすることが義務付けられています。
ちなみに、株式会社の取締役の任期は最長で10年ですから、少なくとも10年に1度は取締役の変更登記がなされるはずです。
したがって、長期間登記がされていない株式会社や一般社団(財団)法人は、既に事業を廃止しているか実体がない状態となっている可能性が高いと考えられます。
このような休眠状態の株式会社等の登記をそのままにしていると、国民の商業登記に対する信頼が失われてしまします。
そこで、最後の登記から
①株式会社は12年
②一般社団法人・一般財団法人は5年
が経過しているものに対して法務大臣の広告をし、2か月以内に所定の手続きがなされない場合は、みなし解散登記がなされるのです。
休眠会社等の整理作業に対する正しい対処法
休眠会社や休眠一般法人に該当した場合には、登記事項に変更があるはずであり、その実態に沿って正しい登記をしなければなりません。
「まだ事業を廃止していない」旨の届出をすれば、一時的な対症療法とはなりますが、翌年も「休眠会社・休眠一般法人の整理作業」の対象となります。
みなし解散の登記がなされた場合の対処法
何らかの理由で「事業を廃止していない旨の届出」または「役員変更などの登記」を忘れてしまい、みなし解散登記をされてしまった場合はどうしたらよいのでしょうか?
みなし解散登記後3年以内であれば、
①解散したものとみなされた株式会社
→株主総会の特別決議により株式会社を継続
②解散したものとみなされた一般社団法人・一般財団法人
→社員総会(評議員会)の特別決議により法人を継続
することができます。
継続をしたときは、2週間以内に継続の登記を申請する必要がありますので、ご注意ください。
商業登記のご相談は、司法書士アワーズ事務所へ
「休眠会社・休眠一般法人の整理作業」についてはもちろん、株式会社やその他の法人登記については、司法書士・行政書士アワーズ事務所にご相談ください。