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清野隆(せいのたかし) / マンション管理士

マンション管理トータルサポート

コラム

清掃業務について ~マンションの維持管理状態は、清掃の状況で大半が判断できる。~

2018年2月3日

コラムカテゴリ:住宅・建物

マンション共用部分の清掃は、清掃(美装)会社へ依頼、あるいは居住者自身で行っているか、いずれかだと思います。
清掃業務には、大きく分けて、一週間に2~5日行う「日常清掃」と2~3ヶ月に一回行う「定期清掃」があると思われます。
「日常清掃」の主な仕様としては、エントランス、共用廊下、階段の床をほうきで掃き、特に汚れの激しい箇所は水拭きして汚れを落とし、天井部分は、クモの巣やほこりを払います。ガラス面は、シャンプーカバーに水で希釈した洗剤を浸み込ませて拭き、水気をスクイジーで切ります。ガラス面は、雑巾で拭くと、拭き跡が残り綺麗な仕上がりになりません。駐車場、植栽部分等の屋外部分は拾い掃きしゴミを除去します。ゴミ置き場は、ゴミ回収後、床面をデッキブラシで擦り、水を流して仕上げます。
「定期清掃」の主な仕様は、床面をポリッシャー(電動高速回転ブラシ)や高圧洗浄機等の機器を使用し浸み込んだ汚れを落とします。また、天井灯などの照明器具は、照明カバーを外して水拭きします。照明カバーの中に小さな虫が入り込んでいることが多いので、虫の死骸は全て取り除きます。床面を綺麗に洗ったら、乾燥させ、タイル、石部分はワックスを二回塗布し乾燥させて仕上げます。
「定期清掃」は、機器を使用し、作業員の人数も4人以上となるなど、大掛かりな作業となるため、作業に入る1週間以上前に掲示板等で居住者にお知らせし、協力と理解を得るようにしなければなりません。
「定期清掃」は、業者によって業務に臨む姿勢、清掃方法は様々ですが、私が見てきた悪い例、良い例を以下に挙げてみました。
悪い例
・作業員の服装がバラバラで、作業服を着用しておらず、ジーンズ等普段着で業務を行っていた。
・すすぎの水を出したままにし、水道水を無駄に使用していた。
・清掃器具をエレベーターの中に入れたままにし、かなり汚れたブルーシートを養生シートに使用していた。
・汚れを落としきれていない状態でワックスを塗布していたため、床面が黒ずんでいた。
・床面の隅を洗浄していないため、洗浄した部分とそうでない部分の境目が明白に分かる状態になっていた。
・床面立ち上がり部分の水気の拭き取りがされていない為、黒ずんでいた。
・照明器具を全く清掃していないため、照明カバーは黒ずみ、カバー内側に虫の死骸が入ったままになっていた。
良い例
・作業員全員が統一された服装であった。
・水を使用しない時、水が出ないようにするため、ホース先端に止水用の器具を取り付けて、節水を心掛けていた。
・清掃器具は、居住者の目に付かず、且つ通行の邪魔にならない場所に置いていた。
・隅の部分は、ポリッシャーで洗浄できないため、ブラシを使用して人力で擦って汚れを落としていた。
・床面の汚れを綺麗に落とし、送風機を使用して乾燥させた後、ワックスを塗布していた。また、ワックス塗布後も送風機で乾燥させ、乾いていない部分を居住者が通らぬように見張りの作業員を置いていた。結果、きれいな仕上がりだった。
・照明カバーを外し、虫の死骸を取り除き、カバーを拭き上げ取り付けていた。
・洗浄水が跳ね上がり壁や各住戸の玄関扉を濡らした為、水気を丁寧に拭き上げていた。
皆様のマンションは、綺麗に丁寧に清掃されているでしょうか。綺麗に清掃されているマンションはとても住み心地が良いと思います。逆を言えば、綺麗な状態にしていると居住者の方も汚さないように気を付けるのではないでしょうか。
清掃状況が良好であることは、いつまでも快適なマンションライフを謳歌し続ける一つの要因と思われます。

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