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管理不全マンション増加中

清野隆

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「管理不全マンション」という言葉には、定義というものは存在しませんが、管理の状態が著しく悪いマンションということだと思います。
マンション管理と言ってもその内容は、多岐に渡りますが大きく分けて三つの管理があると思われます。
一つ目は、「物の管理」、すなわち建物他諸設備の管理です。具体的には、外壁、内壁、屋上、共用廊下など建築に係る部分が、経年劣化により、ひび割れ(クラック)や爆裂などでタイルやコンクリートが剥がれ落下すると当然修繕を行わなければなりません。あるいは、剥がれ落下の予兆が見られた場合には予防策を講じなければなりません。また、諸設備については、給水設備が故障すれば当然、水の使用ができなくなりますし、消防設備が機能しなければ、火災が発生した時には「助けられた命」を助けることができず「大惨事」を招く事になります。また、エレベーターもメンテナンスをしなければ、作動不良を誘発し日常生活に支障をきたす結果となりかねません。
つまり、「物の管理」は、日常生活に直接関わってくることが多く、「日々の点検、適宜の修繕」が重要となってきます。
二つ目は「お金の管理」です。マンションには、共用灯、給水ポンプ、エレベーターなどは、当然、電気を使って作動しています。この電気には、当然、「使用料」が発生する為、電力会社にその「使用料」を支払わなければなりません。この「使用料」は誰が払うのかは、「管理組合」が支払う事になります。つまり、マンションの所有者=管理組合員一人一人に支払い義務があります。また、清掃等で使用する散水栓、立水栓の水道使用料、集会室等にガス設備があれば、ガス使用料の支払い義務者も管理組合となります。また、上記で述べた「物の管理」に係る「点検費、修繕費」も管理組合が負担しなければなりません。このような、「費用」を贖うため、管理組合員一人一人は、「管理費」を納めなければなりません。この「管理費」の徴収状況、「費用」の支払い状況の管理が必要となります。
三つ目は「人の管理」です。「何号室の区分所有者は誰なのか、誰が管理費の支払者なのか」など金銭に係る部分、「ペット飼育禁止の規約があるにも関わらず、ペット飼育をしているため、注意を促す。」「駐車区画以外の場所に迷惑駐車をする人に注意を促す。」など日常生活のマナーに係る部分など、共同生活における利益の保全を行って行かなければなりません。
この三つの管理が不十分となると、「快適なマンションライフ」とはほど遠いものとなる可能性が高いと思われます。「管理不全マンション」は、一日にしてならず、管理に関して「他人任せ」「無関心」の方が増えてきて、時間が経過するにつれて徐々に「管理不全マンション」に近づいていっているのです。「管理組合が機能しない」「総会、理事会が開催されない」「特定の組合員だけで管理組合運営」「管理会社任せ」に一つでも当てはまる項目があれば、それは、いずれ「管理不全マンション」となる可能性を秘めています。「管理不全マンション」の予兆を感じたならば、早めに、専門家を招き「マンション再生」を図ることが望ましいと思われます。

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専門家

清野隆(マンション管理士)

マンション管理トータルサポート

マンションでの快適な暮らしを続けるためには、建物、設備、装置の修繕、管理規約の改正や各種相談など、多方面での適切なサポートが必要です。豊富な経験と知識(資格)で、諸問題の解決に向けた迅速な対応が強み。

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