阿蘇の大地が育んだ世界で唯一のヒノキがあります

もし、長い年月をかけて“まっすぐに、ブレずに育つ”木があるとしたら、
それは私たち自身の生き方にも何かを教えてくれる存在かもしれません。
南阿蘇の地に育つ「その檜（ひのき）」は、
そんなまっすぐさを内に秘めた木です。

なぜ、そんなにも“まっすぐ”で美しいのか？
その秘密のひとつが、
阿蘇山がもたらした
“火山性の土壌”にあります。

阿蘇山周辺の大地は、
過去幾度もの火山活動によって生まれた
「火山灰土＝リモナイト」でできています。
この火山性土壌は、保水性・通気性に優れ、
栄養バランスも絶妙です。
そして何より、
やわらかくて深く根を張りやすい土壌なのです。
樹木にとって、まるで
「呼吸しやすい寝床」のような環境が
整っていると言えるでしょう。

その土壌のおかげで、
ご神木のDNAを受け継ぐひのきは
まっすぐに、ゆっくりと、
じっくりと育つことができます。
急激に大きくなることはないからこそ、
年輪も均一で密に詰まり、美しい木目を生み出す。
これが、建築材としても一級品とされる理由です。

実際に、林業関係者の間では
「通直完満（つうちょくかんまん）」
という言葉でそのひのきを表現します。
通直＝まっすぐ、完満＝バランスのとれた形。
曲がらず、節が少なく、芯まで美しい。
そんな木材はそう簡単には育ちません。

私たちが住む現代では
「早く結果を出すこと」や「効率の良さ」が
重視されがちです。
でも、このひのきのように、
時間をかけてじっくり育つからこそ得られる
“美しさ”や“強さ”もあるのだと、
この木は静かに教えてくれてる気がします。

阿蘇の土地で育った檜は、
他の地域の檜と比べても木目がまっすぐで繊細。
まるで、南阿蘇という土地に抱かれながら
「自分らしく育ってきた」とでも言うような、
そんな風格さえも感じさせてくれます

私たちは普段、木を
「道具」や「材料」として見がちですが、
こんなひのきに触れると、
それ以上の存在だと気づかされます。
火山がもたらした大地の恵みと、
自然の時間が育んだまっすぐな木。
その姿から、日々に流されがちな私たちの心にも、
静かで力強い“芯の強さ”が
芽生えるかもしれません。
軸がブレないそんな木と言えるでしょう

ゆっくりでいい。遠回りでもいい。
この檜（ひのき）のように、
自分らしくまっすぐに育っていけば、
それだけで十分価値がある――
そう思わせてくれる一本の木が、
南阿蘇には存在しているのです。

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100年ひのきについて語ります
この檜（ひのき）を手にして
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