暦の歴史・棟上吉日について 福岡の注文住宅設計会社より

清武修一

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【暦について】

 明治維新後、武家社会を崩壊させ、武家社会で定着していた陰陽道(おんみょうどう)及び太陰暦を廃止し、その後、天皇制の元、神道に一本化し、太陽暦に変わりました。

 太陽暦に変わると、以前使われていた陰陽道の吉凶も空白になり、その状況では、暦(カレンダー)の販売が不振で、販売する側が、六曜(大安、仏滅・・・・)の掲載を開始し、販売増をねらった経緯があるようです。(数年前、何の番組か忘れましたが放送されていました。)

 明治維新前は、関心が薄かった六曜(大安、仏滅・・・・)が、商業的な理由も含めて、使われ始め、起源は諸葛孔明という説もありますが、三国時代より六曜があったということは疑わしいそうで、後世のこじつけであるとするのが定説のようです。

 とはいえ、現代社会に定着し、何らかの根拠はあるのかと思います。

 

【棟上吉日について】

 六曜(大安、仏滅・・・・)等に基づき、棟上吉日がいつがよいか、ご相談されることがあり、
一般的に日柱と六曜を総合して考えようで、以下に記載させていただきます。

●日柱
上棟式を行う日の吉日のこと

吉日:甲子(きのえね)・甲辰(きのえたつ)・甲午(きのえうま)・乙卯(きのとう)・
乙亥(きのとい)・乙酉(きのととり)・庚子(かのえね)・庚辰(かのえたつ)・
庚午(かのえうま)・庚戌(かのえいぬ)・辛丑(かのとうし)・辛亥(かのとい)・
壬申(みづのえさる)・癸巳(みづのとみ)・癸酉(みづのととり)・癸亥(みづのとい)

※上記の吉日でも「三りんぼう」と重なる時は、凶です。


●六曜
六曜午前昼午後備考
大安吉吉吉上棟日
先勝吉凶凶
友引吉凶吉上棟日
先負凶凶吉上棟日
仏滅凶凶凶
赤口凶凶凶


(先勝)
「先んずれば即ち勝つ」の意味。かつては「速喜」「即吉」とも書かれた。
万事に急ぐことが良いとされる。
「午前中は吉、午後二時より六時までは凶」と言われる。
「せんしょう」「せんかち」「さきがち」「さきかち」などと読まれる。

(友引)
「凶事に友を引く」の意味。かつては「勝負なき日と知るべし」といわれ、勝負事で何事も引分けになる日、つまり「共引」とされており、現在のような意味はなかった。陰陽道で、ある日ある方向に事を行うと災いが友に及ぶとする「友引日」というものがあり、これが六曜の友引と混同されたものと考えられている。
「朝は吉、昼は凶、夕は大吉。ただし葬式を忌む」と言われる。
葬式・法事を行うと、友が冥土に引き寄せられる(=死ぬ)との迷信があり、友引の日は火葬場を休業とする地域もある。しかし、六曜は仏教とは関係がないため、友引でも葬儀をする宗派(浄土真宗)がある。火葬場での友引休業を廃止する自治体も増えている。逆に慶事については“幸せのお裾分け”という意味で、結婚披露宴の引出物を発送したりする人もいる。
「ともびき」という読みが一般的となっているが、中国語の「留引」を「ゆういん」と読むことがルーツとなっており、訓読みとなって「ともびき」と当てはめたため、「友を引く」こととは関係がなかった。

(先負)
「先んずれば即ち負ける」の意味。かつては「小吉」「周吉」と書かれ吉日とされていたが、字面に連られて現在のような解釈がされるようになった。万事に平静であることが良いとされ、勝負事や急用は避けるべきとされる。
「午前中はわるく、午後はよろしい」ともいう。
「せんぶ」「せんぷ」「せんまけ」「さきまけ」などと読まれる。

(仏滅)
「仏も滅するような大凶日」の意味。元は「空亡」「虚亡」と言っていたが、これを全てが虚しいと解釈して「物滅」と呼ぶようになり、これに近年になって「佛(仏)」の字が当てられたものである。
この日は六曜の中で最も凶の日とされ、婚礼などの祝儀を忌む習慣がある。この日に結婚式を挙げる人は少ない。そのため仏滅には料金の割引を行う結婚式場もある。他の六曜は読みが複数あるが、仏滅は「ぶつめつ」としか読まれない。
字面から仏陀(釈迦)が入滅した(亡くなった)日と解釈されることが多いが、上述のように本来は無関係である。釈迦の死んだ日とされる2月15日が旧暦では必ず仏滅になるのは、偶然そうなっただけである。
「何事も遠慮する日、病めば長引く、仏事はよろしい」ともいわれる。

(大安)
「大いに安し」の意味。六曜の中で最も吉の日とされる。何事においても吉、成功しないことはない日とされ、特に婚礼は大安の日に行われることが多い。また、内閣組閣も大安の日を選んで行われるという。しかし、本来はこの日に何も行うべきではないとする説もある。
「たいあん」が一般的な読みだが、「だいあん」とも読む。かつては「泰安」と書かれたため、「たいあん」の方が本来の読みということになる。

(赤口)
陰陽道の「赤舌日」という凶日に由来する。六曜の中では唯一名称が変わっていない。午の刻(午前11時ごろから午後1時ごろまで)のみ吉で、それ以外は凶とされる。
この日は「赤」という字が付くため、火の元、刃物に気をつける
「しゃっこう」「しゃっく」「じゃっく」「じゃっこう」「せきぐち」などと読まれる。
「万事に用いない悪日、ただし法事、正午だけは良い」と言われる。



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