木彫の阿弥陀如来像から始まる新しい祈りのかたち

松岡順子

松岡順子

テーマ:供養のデザイン

木彫の阿弥陀如来像から始まる新しい祈りのかたち

阿弥陀如来像は、西方極楽浄土の教主として、古くから人々の心を救ってきた仏さまです。
今回、お寺からのご依頼で、木彫の阿弥陀如来像をもとに、ガラスエッチング作品を制作することになりました。
木彫像は、職人の手によって丁寧に彫り上げられた温もりを感じさせる存在です。
その造形美を、透明なガラスに映し出すことで、現代の空間にも調和する新しい祈りのかたちを提案します。

木彫の特徴をガラスに映す

木彫像の最大の魅力は、細部に宿る職人技です。放射状の光背は、阿弥陀如来の慈悲の光を象徴し、精緻な透かし彫りは、極楽浄土の世界観を表現しています。
そして、蓮華座に立つ姿は、清浄な世界に導く仏の姿そのものです。
ガラスエッチングでは、これらの要素を忠実に再現しながら、ガラスならではの透明感と光の表現を加えます。
光を受けて輝くガラスは、木彫とは異なる清らかな美しさを放ちます。

ガラスエッチングで表現する意味

ガラスは、光を通し、空間に清浄な雰囲気をもたらします。
阿弥陀如来の慈悲の光を、ガラスの透明感で表現することで、現代の生活空間にも調和する祈りのアートが完成します。
木の温もりとガラスの透明感。この二つが響き合うことで、伝統と現代が融合した新しい信仰のかたちが生まれます。

制作の流れ



木彫像のディテールをスケッチ・データ化
光背の放射線や蓮華座の曲線まで、細部を正確に記録します。


ガラス素材に合わせたデザイン調整
木彫の立体感を、ガラスの平面や曲面にどう表現するかを検討します。


サンドブラストによるエッチング加工
ガラス表面に微細な彫刻を施し、陰影で立体感を演出します。


光背や蓮華座の立体感をガラスで再現
光を受けて輝くガラスの特性を活かし、祈りの象徴を際立たせます。



まとめ

木彫の温もりとガラスの透明感が融合することで、伝統と現代の美が響き合う作品になります。
お寺の本尊をもとにしたガラスエッチングは、新しい信仰のかたちとして、多くの方に安らぎを届けるでしょう。

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松岡順子
専門家

松岡順子(ガラス工芸)

株式会社 クライミング

贈る相手や用途に合わせて、完全オリジナルで制作。世界にひとつだけのガラス作品で、特別な空間を演出します。

松岡順子プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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