所得税・住民税の税軽減効果が大きいイデコ(iDeCo:個人型確定拠出年金)
ファイナンシャルプランナー(FP)の久保逸郎です。
先日愛称が「iDeCo(イデコ)」に決まった個人型確定拠出年金には、3つの税制優遇措置があります。
前回は掛金が全額所得控除になることを書きました。
今回は運用益に対して税金がかからないで再投資できることを紹介します。
iDeCo(イデコ)は運用益も非課税
通常、金融商品の運用益に対しては税金(源泉分離課税20.315%)がかかります。
これは株式投資や債券投資、投資信託などから発生する利益だけではありません。
預貯金の利子についても税金はかかります。
しかし、イデコ(iDeCo:個人型確定拠出年金)の場合は運用益に対して税金がかかりません。
そして税金が差し引かれることなく利益がそのまま再投資されるので、複利効果でお金がふえていくペースが早くなるため、他の一般金融商品を使うよりも資産形成には有利といえます。
【参考】
①iDeCo(個人型確定拠出年金) 積立額:毎月20000円 運用利回り3.0%
10年後 約280万円
20年後 約658万円
30年後 約1168万円
②一般の金融商品 積立額:積立額:毎月20000円 運用利回り2.4%(運用利回り3%から20%税金を差し引いた場合)
10年後 約271万円
20年後 約616万円
30年後 約1055万円
上記のケースでは、運用益が非課税になることで、30年後には資産に約113万円の差が出てきます。
国民年金の年金額(年額)以上の差になので、結構大きいですよね。
NISAよりも大きい非課税枠
しかもNISAの非課税枠が600万円(年間120万円×5年)で、5年間の非課税期間(さらに5年の延長も可能)であるのに対して、イデコ(iDeCo:個人型確定拠出年金)はサラリーマン(厚生年金加入者)が拠出限度額の23000円を30年間にわたって毎月拠出したとすると、拠出額の合計は1104万円にもなります。
さらに基礎年金部分しか持たない自営業者等の場合、国民年金の付加保険料・国民年基金との合算で毎月68000円まで拠出出来るので、同じように30年間にわたって毎月拠出すると合計で2448万円にもなります。
イデコ(iDeCo:個人型確定拠出年金)はその拠出した資産から発生する収益に対して、税金がかかりません。
このように長く続けられるイデコ(iDeCo:個人型確定拠出年金)は、NISAよりも非課税枠が大きいのです。
拠出が積みあがって資産が大きく膨らんでくると、当然そこから得られる収益も大きくなる可能性がありますから、運用益に税金がかからないというのはとても大きなメリットだと思います。
他にもiDeCoに関するコラムを書いてますので是非お読みください。
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