50年使い続けているリールが、今も教えてくれること

佐々木康仁

佐々木康仁

テーマ:釣り


私の釣り道具の中に、
今も現役で使っている“古いリール”があります。

ひとつは
ABUアンバサダー5000C。
中学生だった50年前に購入しました。

もうひとつは
ABUアンバサダー2500C。
大学生だった40年前に手に入れたリールです。

どちらも、今なお実際の釣りで使っています。

中学生の私が手にした「本物」


中学生の頃、
ABUアンバサダーは決して安い買い物ではありませんでした。

お小遣いを貯め、
悩みに悩んで手にした5000C。

重く、金属の塊のようで、
回転音ひとつに「道具を持つ喜び」が詰まっていました。

当時は性能云々よりも、
“本物を持っている”という誇らしさの方が
ずっと大きかったように思います。

そしてもうひとつ。
マンガの『釣りキチ三平』にも、この5000Cが登場していました。

三平がこのリールで大物を釣り上げるシーンを、ページをめくる手を止め、
わくわくしながら読んでいたのを、今でもはっきり覚えています。

あの頃の私は、
「いつか自分も、このリールで魚を釣り上げるんだ」
そんな想像をしながら、
5000Cを何度も手に取り、眺めていました。

大学生になって選んだ2500C


大学生になり、
少しだけ大人になった私は2500Cを選びました。

軽く、扱いやすく、
自分の釣りのスタイルを考えて選んだ一本。

この頃からでしょうか。
「道具は、自分に合わせて選ぶものだ」と
少しずつ分かってきたのは。

50年、40年使ってわかったこと

このリールたち、
決して“最新”ではありません。

デジタル表示もなければ、
軽量素材でもありません。

それでも――
壊れず、手入れをすれば応えてくれる。
使えば使うほど、手に馴染む。

流行らないけれど、廃れない。

そんな道具です。

人生も、仕事も、実は同じかもしれない

ふと思います。

人生も、仕事も、
最新のやり方や流行ばかりを追いかけなくてもいい。

時間をかけて積み重ねたもの。
手を入れながら使い続けてきたもの。

それらは、
簡単には代替できない“味”や“信頼”を持っています。

このリールたちのように。

今も現役で使っている理由


私は、
「昔のものだから使っている」のではありません。

今でも“使える”から使っている。

それだけです。

そして使うたびに、
中学生だった自分、
大学生だった自分、
そして今の自分が、
一本のリールで静かにつながるのです。

週末に、少しだけ立ち止まって

忙しい日々の中で、
つい新しいものに目が向きがちですが、

週末くらいは、
長く使ってきた“何か”を手に取ってみる。

そこにはきっと、
自分が積み重ねてきた時間が
そっと残っているはずです。

私にとっては、
このABUアンバサダーたちが、
そんな存在です。

そして、最後にひとつだけ


実は最近、
ダイソーで1,000円のリールを購入し、釣りに使っています。

正直なところ、
「これはこれで…ありかなぁ」
なんて思ったりもしています。(笑)

長く使い続けてきた道具も、
新しく試してみた道具も、
どちらも“今の自分”にはちゃんと意味がある。

そう思えるようになったのも、
50年、40年という時間を
道具と一緒に過ごしてきたからかもしれません。

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佐々木康仁
専門家

佐々木康仁(ITコンサルタント)

株式会社CNCコンサルティング

対面と非対面を組み合わせた独自のマーケティング手法、ChatGPTを活用するための基礎的な講習、小学校などでのICT教育支援を事業の柱とする。数々の職業を経験し“現場感覚”でサポートできるのが強み。

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