第5回:Microsoft Officeの種類と選び方

佐々木康仁

佐々木康仁

テーマ:パソコン

――2025年に“後悔しない”Officeの賢い買い方をプロが解説(WPS Office も含む完全版)


家電量販店のパソコン売り場に立っていると、お客様から必ず聞かれる質問があります。

それは――
Officeって、どれを選べばいいんですか?

Word、Excel、PowerPoint。
仕事でも学校でも必要なソフトですが、今は種類が多すぎて、誰もが迷ってしまいます。

さらに2024〜2025年には AI(Microsoft Copilot) も登場。
「AIが使えるのはどれ?」「買い切りと何が違うの?」
という声が急増しています。

私はこれまで、

家電量販店でのパソコン販売
ICT教育支援員として学校サポート
中小企業のDX・生成AI導入支援

といった現場で多くの利用者と関わってきましたが、
Office選びの悩みはどの現場でも共通しています。

そこで今回は、
最新情報+AI+互換ソフト(WPS Office)まで含めた「2025年の完全決定版」として、
どこよりもわかりやすく整理しました。

■ 1. なぜ今、Office選びがこんなに難しいのか?

理由は4つあります。

① 種類が増えすぎた

・Office 2024(買い切り)
・Microsoft 365(サブスク)
・Business(法人向け)
・Office for the Web(無料)
・Copilot(無料版/有料版)
・WPS Office(互換Office)

一般の人は混乱して当然です。

② 名前が似ていて違いがわかりづらい

「Microsoft 365」と「Office 2024」はまったく別物ですが、名前が紛らわしい。

③ AI(Copilot)の登場で“使える・使えない”が重要になった

Word・ExcelでAIが使えるかどうかは、作業効率に大きく影響します。

④ 互換ソフト(WPS Office)まで出てきて選択肢がさらに複雑に

「安いからWPSでいい?」という質問も急増。

■ 2. Officeは “6種類” に分類すると一気に理解できる(2025年完全版)

Office 2024(買い切り版)
一度購入すれば使えるが、新機能は増えずAI非対応。
Word / Excel / PowerPoint / Outlook
買い切り
セキュリティ更新のみ
Copilot 使えない

例えるなら
“現金一括で車を買う”タイプ。

Microsoft 365(サブスク版)
= 常に最新版 + 1TBクラウド + Copilot対応

Personal(個人)
Family(家族)

特徴は3つ:

1. 常に最新版のOffice
2. OneDrive 1TBで写真・動画保存に強い
3.Copilot for Microsoft 365 が利用できる

作業効率は圧倒的に上がります。

Microsoft 365 Copilot(AI)

無料版 / 有料版の違いを完全整理

→Copilot(無料版)

ブラウザでAIと会話
文章生成・要約などの基本機能
Web検索ベース
Officeアプリとは連携不可
→“AIとチャットするだけのライト版”

→Copilot for Microsoft 365(有料AI)

以下のプランで使える本格AI:

Microsoft 365 Personal
Microsoft 365 Family
Microsoft 365 Business Standard / Premium

買い切り版 Office 2024 は対応不可。

できること:

Word → 文章自動生成・校正
Excel → 関数作成・データ分析
PowerPoint → スライド自動生成
Outlook → メール要約・返信案
Teams → 会議記録の自動生成
“作業を代わりにやってくれるAI”

Microsoft 365 Personal は Copilot for Microsoft 365 に対応

追加費用なしで最強AIが使えるため、
家庭ユーザーにも一番コスパが良いプランになります。

Microsoft 365 Business(法人)

Exchangeメール
Azure AD(管理)
Teams
Copilot対応(Standard以上)
セキュリティ強化

学校 / 企業で使う“組織向けOffice”。

Office for the Web(無料版)

Microsoftアカウントがあれば無料。
Word / Excel / PowerPoint(機能制限あり)
OneDrive 5GB
ブラウザで使える

軽作業なら十分だが、仕事には不向き。

WPS Office(互換Office)
= 価格が安いが注意点も多い

WPS Office は「Microsoft Office に似た機能が安く使えるソフト」。

※WPS Office の良いところ

価格が安い(数千円〜)
Word/Excel/PowerPoint形式に対応(.docx/.xlsx/.pptx)
家庭での軽作業には十分

※WPS Officeの注意点(ここが重要)

・100%互換ではないためレイアウトが崩れることがある
・マクロ・高度な関数が動かない場合がある
・学校提出・会社提出では非推奨
・Microsoft 365 Copilot(AI)には一切対応しない

特に
「就職活動」「会社書類」「学校提出物」
では、WPSで作ったファイルが共有先で崩れる問題がよく起こります。

結論:WPS Office は “軽作業・個人用途ならOK”

しかし
本格利用・仕事・学習・AI活用なら Microsoft 365 一択
になります。

■ 3. 一目でわかる Office / Copilot /WPS の比較表(2025年版)


■ 4. 用途別「あなたに最適なOfficeはこれです」

とりあえずWord・Excelが動けばいい
Office 2024

PCとスマホ連携、AIも使いたい(最有力)
Microsoft 365 Personal

家族でシェアしたい
Microsoft 365 Family

会社・学校で本格運用
Business Standard

無料で軽く使えればOK
Office for the Web

安く済ませたいが、仕事では使わない
WPS Office

■ 5. 佐々木の結論

Office選びで大切なのは、
「どんな使い方をしたいか」
そして
「AI(Copilot)を使うかどうか」 です。

写真整理、資料作成、メール、データ分析…。
こうした作業を効率化したいなら、
2025年の最適解は
Microsoft 365 Personal(+Copilot)
で間違いありません。

WPS Office は“価格優先の軽作業向け”。
本格的な文書作成・学校提出・ビジネス利用にはおすすめできません。

パソコンは5年使う時代です。
Office選びも 未来の使い方 から逆算して選ぶことが大切です。

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佐々木康仁
専門家

佐々木康仁(ITコンサルタント)

株式会社CNCコンサルティング

対面と非対面を組み合わせた独自のマーケティング手法、ChatGPTを活用するための基礎的な講習、小学校などでのICT教育支援を事業の柱とする。数々の職業を経験し“現場感覚”でサポートできるのが強み。

佐々木康仁プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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