小学生のための「micro:bitでひらめき工作」シリーズ
~小さなコンピューターで “つくる力” と “考える力” を育てる~

Raspberry Pi(ラズベリーパイ)を使った電子工作の第一歩といえば――
そう、LEDを光らせること。
一見するとただ光らせるだけですが、この「ただ光る」経験こそが
電子工作の世界への扉を開く“最初の感動”です。
今回、私は SunFounder Raspberry Pi 用スターターキット(究極版) をAmazonで購入。
337アイテム&161レッスン、Python・C・Java・Scratch・Node.js対応の“全部入り”。
カメラモジュール、LCD、センサー類までそろった、まさに本格セットです。
思えば――
私が子どもの頃は、久留米にも電子パーツを扱う店がありました。
部品棚を眺めるだけでワクワクしたものです。
しかし今ではその多くが姿を消し、パーツを買うには 福岡の「カホパーツセンター」まで行く必要があります。
だからこそ、こうしたスターターキットが手元に届くのは本当にありがたい時代です。
■ 必要なもの(すべて1000円以内で揃います)
パーツ役割
LED光る本体
抵抗(330Ω~1kΩ)電流を流しすぎない“安全装置”
ジャンパーワイヤー接続ケーブル
ブレッドボード配線して試せる基板
※SunFounderのキットにもすべて入っています。
■ 配線してみよう!(図解イメージ)
LEDの足の長さに注目!
長い方 → プラス(+)
短い方 → マイナス(−)
Raspberry PiのGPIO番号「17番」とLEDの+(長い足)を接続
LEDの−(短い足)に抵抗をつなぎ、GNDへ接続
そして今回……
配線しただけでLEDはちゃんと光りました!
(ここまでは完璧!)
電子工作を学習する人の“最初の山”は、配線で光るかどうか。
その山を超えられたのは大きな一歩です。
■ LEDを光らせるコード(Python)
import RPi.GPIO as GPIO
import time
GPIO.setmode(GPIO.BCM)
GPIO.setup(17, GPIO.OUT)
GPIO.output(17, True)
time.sleep(1)
GPIO.output(17, False)
GPIO.cleanup()
動作まとめ
1.GPIO17を出力として準備
2.LEDをつける
3.1秒待つ
4.LEDを消す
5.GPIOを片付ける
本来なら、この数行でLEDが光るはずでした。
しかし今回は――
配線では光ったのに、プログラムでは光らない。
この“あと一歩の壁”にぶつかりました。
でも、この壁こそが電子工作の面白さ。
どこが違うのか?
なぜ動かないのか?
「考えて試す」その時間こそ、電子工作そのものなのです。
次回はこの原因を一緒に解き明かし、
プログラムでもLEDを必ず光らせます。
■ “光る”だけで終わらせないのがポイント
LEDが光ったら、次の問いを投げかけてみましょう。
・点滅を速くしたらどうなる?
・光るパターンは変えられる?
・2つ同時に光らせるには?
こうした「疑問 → 試す → 結果を確かめる」が、創造力を育てます。
■ ここが教育として大きな価値
電子工作は結果が“見える”のが最大の魅力。
・触れる
・試す
・光る
・失敗して、直す
見て、触って、考えて、また試す。
この繰り返しが、知識を“身体で理解する学び”に変えます。
■ 次回予告
第5回:「ボタンを押してLEDを操作しよう!」
今回は配線で光らせることに成功し、
プログラムでは惜しくも動きませんでした。
次回は
「押したら光る」「離したら消える」
さらにプログラムで確実に光らせるところまで一緒に進みます。
■ 連載まとめページ
これまでの回や今後の更新予定は、下記まとめページからご覧いただけます。
[[Raspberry Piで広がる電子工作の世界(まとめ/更新中)
電子工作の世界は、まだまだ広がっていきます。
■ すべてのコラムはこちら
https://mbp-japan.com/fukuoka/cncconsultingpro/service1/



