第3回:効率アップ!ファイル・フォルダ管理とデータ整理のコツ

佐々木康仁

佐々木康仁

テーマ:IT関連

パソコンを毎日使っていると、気づけば「ファイルがどこにあるのかわからない」「同じファイルがいくつもあってどれが最新版かわからない」「開くまで内容を確認しないとわからない」という状態に陥ることがあります。

この状態は時間のロスだけでなく、仕事や趣味での成果にも影響します。
今回は「探す時間を減らし、間違いを防ぎ、スムーズに作業できるフォルダとファイルの整理の仕組み」を作るコツを解説します。

1. フォルダ構成の基本設計 — 階層構造を決める

1-1 なぜ「整理された階層構造」が必要か

バラバラのフォルダに散らばって保存すると、目的のファイルを探す時間が無駄にかかります。文書・写真・動画・音楽・仕事資料など、用途やジャンルで「まとまり」を作ることが効果的。

最近の調査でも、「データが分散していると探しにくい」「重複データが増える」ことが非効率の原因になると指摘されています。

フォルダ構造は多階層にしすぎず、常用フォルダ→サブフォルダ→必要最低限の深さ、という形で整理するのがよいでしょう。

1-2 フォルダ設計のヒント

メインフォルダをまず決める(例:Documents、Pictures、Projects、Work、Personal など)。

サブフォルダを用途別・年度別・プロジェクト別などで分ける(例:「Work → 2025_ProjectA」「Photos → Travel2025」「家計簿」など)。

フォルダ階層を深くしすぎない(例、3〜4階層程度までが扱いやすい)。

フォルダ名は内容がわかるものにし、なるべく日付・プロジェクト名・種類などの要素を含める習慣を持つ。

2. ファイルの名前付け(ネーミング)ルールを作る

2-1 ファイル名は“中身が何かがわかる”ように

ファイル名だけ見て、何の内容かおおよそわかるようにしておくと、あとで探しやすくなります。例えば、「20251008_家計簿_Oct2025.xlsx」など。

長すぎるファイル名やスペース・特殊記号(/, , ?, *, | など)を使うとトラブルになる可能性があるため、避けるほうが安全。

2-2 バージョン管理(ファイルの更新履歴を見分ける)方法

「どれが最新版か分からない」問題を避けるために、ファイル名に バージョン番号や更新日 を含める方法が有効です(例:v1, v2, v1_1 / 20251008 など)。

小さな変更なら「v1_1」「v1_2」など、主要な更新なら「v2」などと番号を上げていくルールを決めておくとよい。

特に複数人で共有して使う場合は、「ファイル名+変更日+バージョン+制作者イニシャル」などを含めると誰がいつ変更したか分かりやすい。

3. ファイルとフォルダの整理・運用のコツ

3-1 定期的な整理・断捨離

古いファイルや不要なコピーは削除または別保存場所(アーカイブ)に移すことで、「ごみ化」を防ぐ。

同じ名前で大量に保存するよりも「最新版だけを残す」「使用頻度に応じて移動/削除する」習慣をつける。

3-2 クラウドとローカルの使い分け

常用ファイル(よく使うもの)はローカル(パソコン本体)に置きつつ、バックアップや複数端末間で使いたいものはクラウド(例:OneDrive, Google Drive, Dropbox 等)と同期を使う。

クラウド同期は自動化できるので、「保存忘れ」の事故を減らせる。ただし設定をよく確認して、どのフォルダを同期するか・容量制限・プライバシー設定を管理しておく。

4. 実践チェックリスト

メイン用途別フォルダ(Documents/Pictures/仕事用など)を決めた

サブフォルダ構成を階層で考え、必要以上に深くなりすぎていないか確認した

ファイル命名ルールを自分用に定めた(例:日付_内容_バージョン)

バージョン管理のルール(v1, v1_1, v2 等)を決めておく

定期的に使っていないファイルを整理・移動・削除する日を決めた(例、月1回など)

クラウド同期を使う場合、同期フォルダと容量を決めておいた

5. まとめ:整理は「快適さ」と「時間の節約」の鍵

整理されたフォルダと分かりやすいファイル名は、探す時間を大幅に減らす。

バージョン管理をきちんとすれば「どのファイルが最新版か?」「どれが使っていいか?」の迷いが減る。

継続して使えるルール(命名/フォルダ構成/削除タイミングなど)を一度決めておき、それを守る方が後でラク。

整理された環境は、他のテーマ(メンテナンス/セキュリティ/バックアップなど)でも相乗効果を発揮する。

次回予告(第4回へ)

次回は 「快適操作!キーボード/ショートカット/入力効率を上げる方法」 をお届けします。
タイピング効率を上げるコツ、よく使うショートカット一覧、定型文登録やテキスト入力支援の活用法など、「入力」でのストレスを減らす内容です。

パソコン活用シリーズ(全10回)

このコラムは、連載「パソコン活用シリーズ」の一部です。
これまでの回や今後の更新予定は、こちらのまとめページからご覧いただけます。
[パソコン活用シリーズ まとめ(更新中)]
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佐々木康仁(ITコンサルタント)

株式会社CNCコンサルティング

対面と非対面を組み合わせた独自のマーケティング手法、ChatGPTを活用するための基礎的な講習、小学校などでのICT教育支援を事業の柱とする。数々の職業を経験し“現場感覚”でサポートできるのが強み。

佐々木康仁プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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