第3回 子どもたちの学びが広がる ― アクティブラーニングとICT

佐々木康仁

佐々木康仁

テーマ:教育・ICT教育

アクティブラーニング」という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。
これは、教師から一方的に知識を受け取る授業ではなく、子どもたち自身が主体的に考え、話し合い、表現する学びのスタイルを指します。
そして、このアクティブラーニングを支えているのがICT(情報通信技術)です。

■ 子どもたちが「受け身」から「主体的」へ

ICTを活用することで、子どもたちは「ただ聞く」だけの授業から「自分で調べ、考える」学びへと変わります。
たとえば社会科の授業で、調べた地域の情報をタブレットでまとめ、友達と意見を交換する。理科の実験では写真や動画を使って観察記録を発表する。
このように、ICTは子どもたちの発想を形にするための“道具”となっています。

■ グループ学習で生まれる「協働」の力

アクティブラーニングの特徴のひとつが「協働学習」です。
タブレットを通して意見を共有したり、共同でプレゼン資料を作ったりすることで、自然と「聞く力」「まとめる力」「チームで考える力」が育ちます。

私が支援に入った小学校でも、以前は発表を苦手にしていた児童が、ICTを活用したグループ発表では自信をもって話せるようになりました。
画面を通して意見を整理しやすくなり、発言のハードルが下がったことが大きな要因です。

■ 学びが広がるデジタル環境

ICTを活用すれば、教室の外にも学びの場が広がります。
オンライン交流で他校の児童と意見交換をしたり、デジタル地図で世界の文化を調べたり。
地域の企業や施設と連携した学習も増えています。
こうした体験は、子どもたちが社会とつながるきっかけになります。

■ おわりに

ICTは、単に授業を便利にするためのものではなく、「子どもたちの学び方」を変える力を持っています。
アクティブラーニングと組み合わせることで、学ぶ意欲と創造力が大きく育つのです。

次回は、「情報リテラシー教育の重要性」について、AI時代を生きる子どもたちに求められる力を考えていきます。

「未来を育むICT教育」シリーズについて

このコラムは連載「未来を育むICT教育」シリーズの一部です。
これまでの回や今後の更新予定は、下記のまとめページでご覧いただけます。
未来を育むICT教育 ― 全10回の学びをつなぐ総まとめ
ICTと教育のこれからを一緒に考え、未来の学びを育てるヒントを今後もお届けします。

\プロのサービスをここから予約・申込みできます/

佐々木康仁プロのサービスメニューを見る

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

佐々木康仁
専門家

佐々木康仁(ITコンサルタント)

株式会社CNCコンサルティング

対面と非対面を組み合わせた独自のマーケティング手法、ChatGPTを活用するための基礎的な講習、小学校などでのICT教育支援を事業の柱とする。数々の職業を経験し“現場感覚”でサポートできるのが強み。

佐々木康仁プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

マーケティング、生成AI、ICT教育のコンサルを手掛けるプロ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ福岡
  3. 福岡のビジネス
  4. 福岡のマーケティング
  5. 佐々木康仁
  6. コラム一覧
  7. 第3回 子どもたちの学びが広がる ― アクティブラーニングとICT

佐々木康仁プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼