第5回 マーケティング戦略をAIで立てる

佐々木康仁

佐々木康仁

テーマ:生成AI


― ChatGPTとつくる“新ハイブリッドマーケティング”

「誰に・何を・どう伝えるか」。
マーケティングとは、この3つを明確にすることです。
しかし中小企業や個人事業主にとって、マーケティングはどうしても“難しそう”な印象があるかもしれません。

でも、今はAIの時代。
ChatGPTを使えば、専門的な分析をしなくても、お客様像(ペルソナ)や戦略の方向性を考えることができます。
今回は、実際の使い方を具体的に見ていきましょう。

【1】ターゲット(お客様像)を明確にする

まずは、誰に届けたいかをChatGPTに一緒に考えてもらいます。

「地域の30〜50代主婦層に向けた掃除機の販売戦略を立てたいです。
ペルソナを3パターン提案してください。」

このように伝えると、AIは以下のように整理してくれます。

・忙しい共働きママ(効率重視)
・子育てを終えた主婦(清潔志向)
・ペットを飼う家庭(吸引力重視)

ここで大切なのは、AIの回答をそのまま使うのではなく、
「自分たちのお客様に一番近いのはどのタイプか?」を考えること。
ChatGPTは“考えるきっかけ”をくれる存在です。

【2】伝える内容(メッセージ)を磨く

次に「何を伝えるか」。
CNCコンサルティングでは、AIを使ってクライアントの強みを言語化するサポートをしています。

「この商品の強みを、30代主婦に響く言葉で3パターン作ってください。」

と入力するだけで、AIは次のように提案してくれます。

「忙しい朝でも3分で完了!“時短”が叶う新しい暮らし」
「見えないホコリまでしっかり吸引。家族の健康を守る一台」
「掃除をラクに、暮らしをスマートに。これが私の新しい日常。」

AIが出した案をベースに、実際の販促現場で使いやすい表現にアレンジすれば、
誰でも“伝わるコピー”をスピーディーに作ることができます。

【3】どの手段で伝えるかを決める

最後は「どう伝えるか」。
ChatGPTはSNS・チラシ・Webサイトなど、それぞれの媒体に合った文章も自動で作ってくれます。

「Instagram投稿用に短く、チラシ用には少し説明を足して作ってください。」

このように伝えると、AIは媒体ごとに最適な表現を提案してくれます。
SNSなら感情的で軽快に、チラシなら信頼感重視に。
人の手で最後の調整をすることで、AIが作った文章が“現場で使える販促素材”になります。

CNCコンサルティングでは、こうした「AI×人」の融合を新ハイブリッドマーケティングと呼んでいます。
AIがスピードと発想を支え、人が感性と判断で仕上げる。
このバランスが、これからのビジネスには欠かせません。

ChatGPTは、専門知識がなくてもマーケティング思考を実践できる“最強の相棒”です。
小さな一歩でも、今日から試してみることで新しい可能性が見えてきます。

次回は、画像生成AIを使った販促ビジュアル作りを紹介します。
文章に続いて「見せるマーケティング」にAIを取り入れてみましょう。

次回予告:

第6回「画像生成AIで販促力を高める」
DALL·Eなどを使って、SNS・チラシ・ホームページの画像をAIで作る方法を紹介します。

このコラムは、連載「ChatGPTで仕事が変わる!」シリーズ

これまでの回や今後の更新予定は、こちらのまとめページでご覧いただけます。
ChatGPTで仕事が変わる!連載まとめ(更新中)
生成AIを“ツール”ではなく“パートナー”として活かすヒントを、今後もお届けします。

このコラムの内容は、著書

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(著:佐々木 康仁/出版社:CNCコンサルティング出版)をもとにしています。

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佐々木康仁
専門家

佐々木康仁(ITコンサルタント)

株式会社CNCコンサルティング

対面と非対面を組み合わせた独自のマーケティング手法、ChatGPTを活用するための基礎的な講習、小学校などでのICT教育支援を事業の柱とする。数々の職業を経験し“現場感覚”でサポートできるのが強み。

佐々木康仁プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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