「なんでこんなこともわからないんだっ。」
「先生、これってAIで描いた絵ですか?」
「どうやったら自分の考えをもっと伝えられますか?」
これは、私が小学校や中学校でICT支援員として活動していたとき、実際に子どもたちから投げかけられた言葉です。
彼らは、いまの大人が想像する以上に、デジタルと共に生きる世代です。
だからこそ、私たち大人が届けるべきなのは、“ツールの使い方”だけではなく、“情報の扱い方”や“自分の考えを育てる力”ではないでしょうか。
◆ ICT支援の現場で見えた、リアルな課題
私がICT支援員として3年半、数多くの学校で活動してきた中で感じたのは、次のような現場の声でした。
「タブレットは配られたけど、活用方法がわからない」
「子どもが勝手に調べ物をしてしまうのが不安」
「授業の準備だけで精一杯で、ICTにまで手が回らない」
これらは、先生方のリアルな悲鳴です。そして、子どもたちはタブレットに対して“便利だけど、使い方が決められているもの”と受け止めがちで、思考停止に陥ってしまうこともあります。
◆ 「使える」だけでは、これからの時代に通用しない
インターネットで調べて、AIで文章を作って、アプリでまとめる。
一見、便利に見えるこの流れも、裏を返せば「考えなくてもなんとかなる」状態になりかねません。
これからの時代に必要なのは、「ツールをどう使うか」ではなく、「何のために使うか」という“目的思考”です。
この情報は信頼できるのか?
自分の考えはどこにあるのか?
表現する手段をどう選ぶか?
ICT支援は、単なる技術指導ではなく、「子どもたちの思考力を引き出すサポート」であるべきだと私は考えています。
◆ CNC生成AI小学校の構想に込めた想い
そうした思いから、私は「CNC生成AI小学校」というプロジェクトを立ち上げました。
これは、生成AIやICTの技術を“楽しく”“わかりやすく”学びながら、「情報リテラシー」と「思考力」を育む6年間の学びの場です。
たとえば──
● 小学3年生:自分の好きな動物について調べて、AIと一緒に図鑑を作る
● 小学5年生:調べた情報が本当に正しいか、グループで検証するワーク
● 小学6年生:ChatGPTを使って自分の作文を添削し、構成を考え直す
どれもツールの“使い方”よりも、“自分の考えを持ち、それを言語化する力”にフォーカスしています。
◆ 先生も保護者も「共に学ぶ」姿勢を
ICTや生成AIに不安を持つ先生や保護者の方も多いでしょう。
でも、完璧に理解してから教える必要はありません。一緒に驚き、一緒に学ぶ姿を見せることこそ、子どもたちにとっての最高の教育です。
◆ 最後に
ICT教育は、“技術を教える”だけの時代から、“考える力を育てる”時代へと変わっています。
私たちCNCコンサルティングは、教育現場のリアルに寄り添いながら、子どもたちが未来を切り拓く力を育てるための支援を続けていきます。
「考える力」を育てるICT教育、一緒に始めませんか?



