AI先生は実現する?教師の役割はどう変わるのか
「なんでこんなこともわからないんだっ。」
小学生の頃、親父に言われた言葉です。
そのとき、私が返した言葉は……
「勉強のやり方がわからない。」
大人になったある日、親父からこう言われました。
「あのとき、お前にそう言われてショックだった。」
私の家系を振り返ると、祖母は医者の娘、祖父は戦時中に高い階級の軍人、親戚のおじさんは学校の校長、おじは東大卒、親父は長崎大学卒、母親は高卒ながら学年トップ。
そんな中、私は……落ちこぼれでした。
本当に勉強のやり方がわからなかったんです。
いわゆる、学業底辺最下層の子どもでした。
算数は比較的好きだったので(理解ができた)、普通レベルでしたが、それ以外の科目は全くダメ。
特に国語は壊滅的で、先生の言っていることが全く理解できなかった。(先生は日本語をしゃべっているのか?)
そんなダメダメな私でしたが、高校2年生の時、突然覚醒したんです。(笑)
意識していたわけではありませんが、急にテストで高得点が取れるようになりました。
そのとき、心の中に「テストで高得点を取ると、めちゃくちゃ気持ちいい!」という感情が生まれました。
そこから勉強に目覚め、積極的に取り組むようになりました。
それから年月が経ち、私はギガスクールサポーターやICT支援員として、3年半にわたり小中学校のICT教育に携わることになりました。そこで多くの子どもたちを見て気づいたことがあります。
「なんでこんなこともわからないんだ。」
かつて親父が私に言ったこの言葉を、子どもたちに対して決して使ってはいけない。
人の成長速度はそれぞれで、いつ開花するかはわからない。
だからこそ、その子どもの学力に合わせた個別の授業を行うことが大切なのです。
ちなみに、国語が大嫌いだった私ですが、遅ればせながら63歳にして初めて「国語は面白い」と思えるようになりました。
こうしてコラムを書いているのも、その延長線上にあります。
国語力はすべての学びの基礎。
これからも語彙力・読解力・文章力を鍛えながら、学び続けていきたいと思います。



