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「永年使った椅子の座がボコボコで凹んでるんです!」

土岐泰弘

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テーマ:思い出もよみがえる家具修理

「座面がボコボコで凹んでる椅子も直りますか?」

友だちが染めた革を張ったというスツールをご持参いただいた愛媛県新居浜市・Y様。使い込まれていて、表面の革もくたびれているようです。
スツール①
座面を取り外してみると、ベースの合板は6mm厚!
これは椅子の座面としたら少し薄いですので、永年の使用で凹んでしまっても仕方がないと思います。

また、座面は接着剤で固定していましたので、取り外しますと合板はさらに割れてしまいました。
スツール②

修理作業中①/新しい座面用合板の製作作業

Y様のスツールは、座面を新しく作りフレームに取り付けすることでよみがえります。

そこで、新しい座面に張る素材をサンプル(アンティーク調レザー)の中からご紹介しました。
このレザーは、シンコールさんのサンセブンです。
スツール④
今回の座面は、座った時の空気孔を空けて合板の負担を軽減させて作りました。
スツール③
フレームと新しい座面の取り付けも、木ネジ式にするために取り付け部だけを厚くなるように合板を圧着しました。

こうしておくと、10~20年先に座面を張り替えたい時にも、座面を取り外ししやすくなります。
スツール⑤

修理作業中②/取り付け用の桟木の製作作業

次に、フレームと座面を取り付けするために、栗材を使い桟木づくりに入りました。

TOKI家具館メンテナンスでは、北海道産の栗材を主に使用しており、その端材がたくさんありますので有効利用しています。
スツール⑥
スツール⑦
フレーム色に合わせてダークブラウン色にウレタン塗装をした状態です。
スツール⑧

修理作業後/愛媛県新居浜市・Y様のスツールが完成しました。

このような工程を経て、Y様のスツールが完成しました。
スツール⑨
座面は、フレームと着脱式にて加工しましたので、将来的にもメンテナンスが容易だと想います。
Y様、ご依頼いただきありがとうございました。
スツール⑩

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土岐泰弘
専門家

土岐泰弘(家具の製作・販売・修理業)

有限会社土岐家具店(屋号:TOKI家具館メンテナンス)

私は、経営者+家具職人+営業マンです。“めんどくさい系”の家具の仕事である修理、リノベーション家具製作の相談に、心を込めてお受けしています。令和2年、商標登録「家具の想談館」を取得しました。

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