「大好きな椅子の肘の取り付けが折れてしまったんです!」
「座面がボコボコで凹んでる椅子も直りますか?」
友だちが染めた革を張ったというスツールをご持参いただいた愛媛県新居浜市・Y様。使い込まれていて、表面の革もくたびれているようです。
座面を取り外してみると、ベースの合板は6mm厚!
これは椅子の座面としたら少し薄いですので、永年の使用で凹んでしまっても仕方がないと思います。
また、座面は接着剤で固定していましたので、取り外しますと合板はさらに割れてしまいました。
修理作業中①/新しい座面用合板の製作作業
Y様のスツールは、座面を新しく作りフレームに取り付けすることでよみがえります。
そこで、新しい座面に張る素材をサンプル(アンティーク調レザー)の中からご紹介しました。
このレザーは、シンコールさんのサンセブンです。
今回の座面は、座った時の空気孔を空けて合板の負担を軽減させて作りました。
フレームと新しい座面の取り付けも、木ネジ式にするために取り付け部だけを厚くなるように合板を圧着しました。
こうしておくと、10~20年先に座面を張り替えたい時にも、座面を取り外ししやすくなります。
修理作業中②/取り付け用の桟木の製作作業
次に、フレームと座面を取り付けするために、栗材を使い桟木づくりに入りました。
TOKI家具館メンテナンスでは、北海道産の栗材を主に使用しており、その端材がたくさんありますので有効利用しています。
フレーム色に合わせてダークブラウン色にウレタン塗装をした状態です。
修理作業後/愛媛県新居浜市・Y様のスツールが完成しました。
このような工程を経て、Y様のスツールが完成しました。
座面は、フレームと着脱式にて加工しましたので、将来的にもメンテナンスが容易だと想います。
Y様、ご依頼いただきありがとうございました。