検事の風呂敷

佐藤清志

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弁護士や検察官が,裁判所の法廷に出廷する際,
事件に関する記録や証拠,資料などを持参していくことになります。
このとき,あまり知られていないことですが,検事はほぼ100%に近い確率で
カバンを使わず風呂敷を使います。
今のご時世,風呂敷を使っている人はあまりいないと思いますが,
検事は風呂敷に書類等を入れて持ってくるのです。
この風呂敷は,桐の紋入りの公給品で,見るからに高そうな感じです。

検事は風呂敷を使わなければいけないなどという訴訟規則があるわけではないのですが,
ほとんどの検事は,風呂敷を使っています。
その理由は,以下のようなものと言われています。
刑事裁判においては,裁判の日に検事から裁判所に対して証拠を提出します。
この証拠は,供述調書や実況見分調書など書類が主なものですが,
バットなどの凶器や薬物を注射するのに使った注射器など物そのものの場合(証拠物)もあります。
カバンですと,証拠物を持っていく場合に,その大きさや形からして
入らないこともありますが,風呂敷ですと多種多様な形状にも対応できます。
また,供述調書等の証拠書類は,まさに裁判所に提出するものですから
折れたり,破れたりするようなことがあってはなりません。
この点,カバンから出し入れする場合には,折れたり破れたりという危険がありますが,
風呂敷ならそのようなことはありません。

というわけで,
裁判所で風呂敷を持って歩いているスーツ姿の人を見かけたら,
かなりの確率で,その人は検事です。

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佐藤清志(弁護士)

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女性でも話しやすい雰囲気を心掛けています。お子様連れでも大丈夫です。ストレスの大きい離婚問題では,弁護士に委任することでストレスが軽減されると思います。

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