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コラム

子連れ離婚を考えた時~必ず決めておかなくてはならないこと

2024年3月28日

テーマ:離婚

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

夫婦は終わるけれど、子どもの親としての関係は永遠に続く覚悟を


全国のひとり親家庭数は母子世帯が119.5万世帯、父子世帯が14.9万世帯となっています。(厚生労働省「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」)

ひとり親になった理由は、離婚によるものが母子世帯では約8割(父子世帯では約7割)を占め、未婚や死別に比べて圧倒的に多くなっています。

「子どもがいるから離婚できない」と考えるのは、もはやひと昔前の発想で、「子どものためにも離婚したほうが幸せになれるから」と離婚を選択をする人たちが増えています。

この背景には、女性が経済的に自立しやすくなったこと。人生を親としてだけではなく、自分軸で生きようと考える人が増えたことが影響しています。

また、現在は結婚する4 組に1 組以上が再婚(厚生労働省「令和3年人口動態統計)であることが示すように、駄目なものは諦めて次の人生を前向きに選択しようとする人たちが増えています。

子連れ離婚を決意するとき


山本康介さん、由美子さん(仮名)夫妻は結婚10年目、6歳の娘がいます。

カップルカウンセリングを利用して離婚の話し合いを進めたいとのことで、まずはそれぞれの主張を聞くために別日を設定してカウンセリングをすることになりました。

康介さんの離婚の意思は強く、離婚理由は性格の不一致でした。
10年間夫婦として生活をしてきて、価値観の違いや生活習慣の違いを感じストレスになり不機嫌を妻にぶつけてきたと言います。

「妻は専業主婦で私が稼いできたお金で不自由のない生活ができているのに、家事は私が満足がいくようにはやってくれないし、それを指摘するといつも喧嘩になります」と。

一方、由美子さんは離婚については決めかねているとのこと。「夫からは長年、モラルハラスメントを受けています。誰が稼いでいると思ってるんだというようなことを度々言われ、自分の思い通りにならないことがあると1週間以上も無視が続くこともあります」と。それでも離婚を迷うのは子どもがいることと、専業主婦なので経済的な自立できるか不安だとのこと。

2人には2回目からはカップルカウンセリングを通して、関係性の修復に努めてもらいました。

康介さんからしたら「離婚を決めているのになぜ?」という疑問がありましたが、離婚に向けて良い話し合いができる関係性を作ることがとても大切です。

継続のカウンセリングでは、それぞれの自己肯定力を高めて、自分の機嫌は自分がとれるようになること、自分を大切にする力を身に着けてもらいました。自己肯定力が高まると、自分が幸せになるための選択を自信もってできるようになります。

しょうがないから離婚するというのはおすすめしません。離婚したほうが幸せになれると、お互いが前向きに決意できた時が離婚を選択するときです。

結果、ご夫婦は3か月後には「離婚したほうが幸せになれる」という結論に合意しました。

子連れ離婚で必ず決めなくてはならないこと


子連れ離婚を考えた時に必ず決めなくてはならないことがあります。子どもの「親権」についてです。

「親権」とは、子どもの利益のために,監護・教育を行ったり,子の財産を管理したりする権限であり義務であるといわれています。親権は子どもの利益のために行使することとされています。

婚姻中は父母の双方が親権者とされていますが、離婚をする場合には,父母のうち一方を親権者と定めることとされています。

親権者の記載がないと離婚届けは提出できないので、子連れ離婚の場合にはまず最初に取り決めすべきことです。

山本さんご夫妻は親権は妻が持ち、娘は母と暮らし定期的に面会交流を実施するという合意がありもめることもありませんでした。

しかし、親権争いになり協議離婚できないケースもあります。双方の話し合いで進まない場合には調停から裁判になることもあります。

「養育費」と「面会交流」も子どもの権利として離婚時には話し合いをしなくてはならないことです。離婚届には任意ではありますが「養育費と面会交流の取り決めをしたか」の確認を求める項目があります。

「養育費」とは子どもの監護や教育のために必要な費用のことをいいます。離婚によって親権者でなくなった親も、子どもの親であることに変わりはありませんので、親として養育費の支払義務を負います。養育費算定表が参考にはなりますが、ご両親が子どものことを考えて話し合いによって取り決めされることが理想的です。

「面会交流」とは離婚後に子どもと離れて暮らしている親が子どもと定期的、継続的に、会って話をしたり、一緒に遊んだり、電話や手紙などの方法で交流することをいいます。

山本さんご夫妻はお子さんのことをしっかりと考え、これから小学生になるお子さんの生活レベルが今と大きく変わらないようにと話し合いをされて一定の金額の合意に達しました。面会交流についても会いたいときに連絡を取り合って自由に会えるという話し合いができました。

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