ステップファミリーとお金の問題

新川てるえ

新川てるえ

テーマ:ステップファミリー

子連れで再婚する家族を「ステップファミリー」と呼びます。ステップファミリーは初婚で作られる家族と違って、双方かどちらかに過去の配偶者との間に生まれた子どもがいたり、もともと出来上がった2つの家族の習慣があったり、親戚などの付き合い、過去のしがらみなどがついてくるので難しい家族です。

そんな家族に問題が起きないわけはありません。
だから、結婚前にとことん話し合いをすること、ステップファミリーについて勉強することを私はお勧めしています。

経済的に楽になりたくて再婚したのに!


ふたを開けてみたらシングルマザーだったときよりも生活が苦しくなったと愚痴る方がいます。ひとり親家庭が受けられる児童扶養手当などの支援がなくなり、ご家庭によってはこれまで支払われていた養育費がなくなることもあります。再婚により転居があって仕事をやめたり転職したりして給料が減ることもあります。

そんなことは結婚する前から推測できることなのに、なぜかちゃんと計画していなかったりして、ふたを開けてみると「こんなハズじゃなかった」になる人が多いです。

再婚すると引っ越しにより子どもの学校が変わることになったりするので、引っ越し費用だけではなく、いろいろと物入りになり予定外の支払いが発生することも多々あります。
お金の話はとても大切なのに、交際中はなかなか話せない話題でもあります。
「なんとかなるでしょ!」と考えていると、問題が起きてなんとかならないことも出てきます。

なので再婚前にお互いに経済事情をきちんと開示して話会いすることがとても大切です。

君のものは僕のものではない


初婚で作られる夫婦でもそうですが婚姻前に築いた財産は「共有財産」ではありません。なので結婚前に築いたお互いの財産を把握しておくことも大切だと思います。

「私の結婚前の貯金を切り崩して生活しているのに、夫はそれが当たり前だと思っています」こんなストレスも良くあるからです。

話し合いのもとで夫婦の共有財産だと思ってやっていこうという合意があれば問題にはなりませんが、お互いの認識が違うと問題が起きます。

継子のお金の負担をしたくない


「継子のために学費や生活費を出したくない」
そんなことを口にする継親さんもいます。

結婚するときに継子を責任もって育てるという決意はなかったの?
と思うところですが、ご本人曰く「結婚はしたかったけど、相手の子どもの親になるつもりはなかったから」と・・・

恋愛中は相手の子どもも可愛くて、いい親になろうと思って再婚したけど、だんだん継子が可愛いと思えなくなって、親の責任を果たしたくない。

身勝手だなと思いますが、そんな気持ちになる人がいるのがステップファミリーです。

「プレナップ」を作ろう!


だからこそ、再婚前にとことん話し合いが必要です。
そしてこれから再婚する人には婚前契約書をおすすめします。

婚前契約書(プレナップ)は、英語で「Prenuptial Agreement」というものです。アメリカで慣習化していて、結婚をする前に、おもに財産(資産)についてのルールを文書化ておく契約書です。

婚前契約書には、次のような事項を定めておきます。

財産・資産に関するルール、財産分与の取り決め
その他の離婚時の条件(親権・面会交流・養育費・慰謝料など)
夫婦生活における義務やルール、禁止事項
夫婦生活におけるルール違反(不倫・暴力・DV・モラハラ)に対するペナルティ

プレナップについては弁護士に相談してみるといいでしょう。

とにかく大変なステップファミリーの問題。
ステップファミリーに悩んだら一人で抱えないで、ご相談ください。

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新川てるえ
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新川てるえ(カウンセラー)

新川てるえカウンセリングオフィス

家庭問題のカウンセラーとして25年以上の実績があります。「選択理論」をベースにしたカウンセリングを実施し、日本では専門家が少ないステップファミリーや国際ロマンス詐欺の支援にも取り組んでいます。

新川てるえプロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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