子連れ離婚を考えた時~親権と養育費・面会交流
ある日突然にその日がやってきた
「ある日、家に帰ると妻が子どもを連れて荷物をまとめて出て行ってしまいました」
「急に離婚したいと言い出しました」
「調停の申し立てが家庭裁判所から届いてびっくりしました」
と、夫たちからのご相談は不意打ちをくらったように困惑されてカウンセリングを訪れる人が多いです。
しかし、必ずその兆候はあったはずです。「離婚まで考えていないはず」という根拠のない自信があったのではないでしょうか?
妻が離婚を切り出すときには、8割以上決めています。もう迷いのない状態です。
だから、別居を強引に進めたり、調停を申し立てしたりするのです。
こうなったらなかなか修復不可能です。本当はこんなことになる前に日常の小さなSOSに気が付いて欲しいなと思います。
やり直せるのか?
夫側が離婚を拒否する限り、その意思を無視して離婚が成立することはありません。なので離婚はしたくないという意思をちゃんと伝えることがまずは大切です。
離婚が成立するのは、民法で定める離婚原因がある場合に限られます。妻の意思だけで離婚が成立する場合というのは非常に限られているのです。
民法770条1項に定められた事由では、
①不貞行為
②悪意の遺棄
③三年間の生死不明
④強度の精神病で回復の見込みがない
⑤婚姻を継続しがたい重大な事由です
具体的にどの理由にあたるのかを考えてみてください。
「やり直すためにはどうしたらいいでしょうか?」とカウンセリングを訪れる男性が多いのですが、はっきり言って簡単にはやり直せません。時間がかかることをまず覚悟するところからがスタートです。
自分が変わることです。
相手があなたのどんなところに愛想を尽かして離婚を決めたのかをちゃんと理解して、修復したいなら自分自身が変わることです。
思考習慣ができ上るまでに継続100日はかかります。そう考えると自分が変わるためには100日の継続的なトレーニングが必要だと言うことです。
「離婚したくないので私が変わります」
と口だけで言っても、妻には信頼されません。信頼関係がなくなったので離婚すると言っているのですから。
離婚を拒んでいるうちに妻が勝手に家を出て行ってしまい別居となったとき、これが5年程度続くと「長期の別居」として法律上の離婚原因となってしまう場合があります。ここにも注意しましょう。
カウンセリングの過去事例
離婚したくないとご相談に来たクライエントでしたが、最終的には離婚を選択された方もいます。
妻の不貞行為が離婚理由でした。夫側は子どものために離婚したくないという思いが強かったのですが、離婚しても定期的に面会交流が約束され、親としての責任は果たしていけると思ったときに、自分も他のパートナーを選んで第二の人生をスタートしたいと離婚を決めました。。
一度は離婚したけれど、子どもの面会交流を通して子どもにとっての良いお父さんを続けているうちに、妻側がやっぱり子どもには実の父親が必要だと思って考え直し再婚したケースもありました。
本当にケースバイケースですが、簡単にやり直せるわけではないので、自分が変わることとその間のメンタルのサポートをしてくれる専門家は必要だと思います。
手遅れということはありませんが、時間がかかるという覚悟は必要です。