発達障害 対処法 に迷ったら③~ハイコントラスト知覚特性とは~
千葉県 市川市 船橋市のピアノ教室〜発達障害ピアノレッスン【My Piano room】の矢田美麗です(^^)
今日は以下について投稿してみたいと思います。
今日は「大人の発達障害」について。
大人になってから、「もしかしたら私は発達障害かもしれない・・・」と思う人、多いと思います。
もしそう思ったら、どこでどう判断すればいいのでしょうか。
また、そのための対応法は?などについてお話ししたいと思います。
※ただし、医学的な判断ができるわけではありません!
以下の文章で必ずしも発達障害であると判断はしないでください。
どうしても、診断が欲しいと思ったら、必ず病院(精神科や心療内科)へ行ってお医者さんに診断を仰いでください。
発達障害かも?と思われるポイント
「発達障害かも」と思われるポイントはいくつかあります。
- 人と目が合わせづらい
- 忘れ物が多く、人から言われたことを忘れる
- マルチタスクが苦手
- 何事も黒白はっきりさせたい方
- 衝動買いが多い、思ったことをすぐに口にしてしまう
- 人の話を遮る
- スケジュール管理が苦手で、時間に追われると失敗したりする
では1つずつ見ていきましょう。
1.人と目が合わせづらい
発達特性のある方は、人と目を合わせづらいという傾向にあるのではないでしょうか。
これは、「社会脳」と呼ばれる脳や神経系由来の弱さからくると言われています。(社会脳と言う部位があるわけではなく、心理学の分野で使われてることの多い言葉です)
相手の目を見ればなんとなく、相手の気持ちが分かる、なんて言いますけど、発達特性のある人は相手の目を見ただけでは分かりません。相手の気持ちというのは目に見えない抽象的なものですね。
この後に出てくる「白黒」にも関係するように、目に見えないもの、抽象的なもの、曖昧なものはとても苦手で、どちらかというと「白黒はっきりしたもの」の方が好むという傾向にあるのが発達特性の1つです。
全員が全員そうというわけではなく、中にはASD特性の人もじっと目を見ることができる人もいますので、一概には言えないかもしれません。
2.忘れ物が多く、人から言われたことを忘れる
小さい頃から忘れ物が多く、自分では分かっているつもりだけどなかなか直せない、というパターン。
これは、特にASDやADHDの人に見られる「ワーキングメモリ」の容量が小さいことが原因の1つとしてあげられます。
ワーキングメモリとは短期記憶のこと。覚えた方がいいけれど覚え続ける必要はそれほどないという場合に短期記憶として残ります。例えば電話で相手と話をしながら相手が言った電話番号を覚えて、すぐにその番号にかける、(メモは取らない)というような場面です。
発達特性の人はこの「ワーキングメモリ」の容量が小さく、すぐにあふれてしまうため、ついさっき誰かに言われたこともメモリに残しておくことができません。
他にも、例えば明日の持ち物を思い出したとしても、思い出したその場から忘れてしまい、結局忘れて「あ、昨日思い出したのに!」と振り返ることも多いです。
出来るだけメモを取る、そのメモはいつもポケットに入れておく、アラームをかける、などの対応が必要かもしれません。
3.マルチタスクが苦手
2つ目の「忘れ物」の話からもつながるのですが、例えば会社で上司から言われた1つのことをこなしている最中に、別の上司から別の依頼をされたり、そこへさらに電話がかかってきて折り返しの連絡を誰かに伝えなければならなくなり、さて机に戻ったら何をしたらいいか分からなくてパニックになる・・・・というようなシーンがイメージされます。
次から次へと色々な事物を一度に処理することが苦手なのですね。
料理で言えば、お湯を沸かして茹でている間に野菜を切って、その間にオーブンで温めておいた具材をお湯に入れて、なんていうことも苦手かもしれません。
これは「シングルレイヤー特性」からきていると思われます。思考が1つに絞られやすいという特性です。
しかし、1つのことを丁寧にこなしていくことはとても得意です。
1つずつ丁寧に処理して、次のことを行う。このような行動でもこなせるのですから、周りの人も理解してあげて欲しいです。
4.何事も白黒はっきりさせたいタイプ
発達特性の人は先にも出てきたように「曖昧なこと、抽象的なこと」が苦手です。これは「ハイコントラスト知覚特性」からきていると考えられます。
黒か白か、物事を物理的、理論的に考える傾向です。
映画やドラマなどで解決しないストーリー、犯人が分からずに終わる物語、なども気になってしまうかもしれません。
また、「空気読んで」なんてよく言われますが、空気なんて目に見えないものですから、読めるはずがありません・・・!
逆に言えば、答えを出すことは得意なのかもしれません。曖昧な問題は解決させようとする力もあり、そういった意味でも得手を伸ばしていけるといいですね。
5.衝動買いが多い、思ったことをすぐに口にしてしまう
発達特性の人は衝動的に行動してしまうことがあります。衝動買いだけでなく、思ったことをすぐに口にしてしまったり、それが自分の意図する言葉とは違うこともあり、他人を傷つけてしまうことも・・・
しかし本人は意図しているわけではなく、思ったことを言ってしまうのも自分では止めることができないのです。
これは、神経伝達物質(ドーパミンやノルアドレナリンなど)が不足しているADHD特性が原因と考えられています。
これらの神経伝達物質を補うための経口薬(インチュニブなど)もあったりするほどです。
自分ではどうすることもできないのですね。
よく発達支援の現場では、多動が激しい時には複雑な活動をさせるという場面が見られます。
脳をよく使い、前頭葉を刺激することで、神経伝達物質の促進を図ります。
そうすることで落ち着いてきたりすることがあります。
当教室でも、必ず知育活動を行なって頭を使ってからピアノを弾くという流れを徹底しています。
経口薬だけが対症療法ではありませんが、もし自分で「衝動的に行動してしまった」瞬間がわかったら、どんな時にどんな状態で衝動性が出たか自分なりに分析し、メモを取っていくなどの対応も効果があるかもしれません。
衝動的な行動をしてしまう自分は、あっという間に出てしまいますので、自分でも止められないだけでなく、いつそういう行動に出てしまうのかも自分では分からないことが多いからです。
自分で少しずつ気づいて、「こんな時には衝動性が出やすいのかも」と気づいていくことで、徐々に落ち着いてくることもあるのではないかと思います。
6.人の話を遮る
上の「衝動的」とつながるのですが、衝動性があり思ったことをすぐに口にしてしまうというのは、どんな場面でも出てしまいます。つまり、相手が話している最中であっても、遮ってしまうのですね。
これも、神経伝達物質の不足によって「止めることができない」ので、相手の話を遮っているという実感も、持てていないかもしれません。
もし、自分にはそういうところがあるなと思ったら、ぜひ人に「ヘルプ」を求めてほしいですね。
「もし話を遮っちゃったらごめんね」と前もって伝えておくという方法もあるかもしれません。
7.スケジュール管理が苦手で、時間に追われると失敗したりする
「時間」も目には見えないものです。発達特性のある人は時間軸が目に見えませんので、とても苦手と感じているかもしれません。
また、「◯◯時までに仕上げなきゃいけない課題」があって、その最中に別の誰かからマルチタスクな課題を出されたりすると、途端にパニックになることもあります。
時間に追われている上に、マルチタスクですね。
時間軸が見えませんので、先の予定を立てることも苦手なことが多いです。時間が目に見えれば、あらかじめ予定を組んで実行できるかもしれません・・ですので、急に締め切りが来て慌てて作業する、なんていうことも・・・
当教室の大人の生徒さんには、スケジュールはある程度一定期間先まで目に見えた方がわかりやすいので、週間スケジュール手帳ではなく、月間の手帳にしてみることをおすすめしています。
また、「今からゴールまでの目標を立てて」なんていうのも苦手と感じられることが多いので、「ゴールをまず決めて、そこから逆算していく」ということもおすすめしています。
気になる方は以下もチェック
こちらも医学的診断ができるものではありませんが、気になった方はこちらのサイトでチェックすることもおすすめです。
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