食パンの1斤は何グラム?
食パンをお買い求めになる時はどのような状態のモノを買ってらっしゃいますか?
大半の人は既に好みの厚さにカットされた食パンではないでしょうか。
今回は「たかがトーストされどトースト」と題しまして、トーストの香ばしいお話です。
「カット済みのパンを買ってるでしょう」という話の切り口から、多分、パンの厚さによる食感の違いとかの話だろうと思われましたか?
今日はちょっと違う角度からトーストのお話をしたいと思います。
よく美味しいパンの代名詞のように「焼きたてパン」と言う言葉を耳にしますが、果たしてそうでしようか?
勿論、古〜くなったパンは味が落ちてしまってますが、焼きたて、窯から出したばかりの割ると湯気が立ち上るパンは本当に美味しいでしょうか?
頭の中でイメージしてみてください。
窯から出したばっかり、熱々、割ってみると湯気がフワーッ・・・・かぶりつきたいイメージですよね。
私は世界中の全てのパンを食べてみた訳ではないので絶対にとは言えませんが、私の経験の中では少なくとも発酵させたパンについてはノーです。
発酵させたパンについてはと前置きが入ったのは、発酵させたパンと無発酵のパンとでは小麦粉の変化が全く異なるからです。
これも私の経験からなんですが、無発酵のパンに関しては焼きたてが美味しいです。
その中でも忘れられないのはシナイ半島(エジプト) のオアシスでベドウィンのおじさんが焼いてくれた無発酵パンです。
焚き火の残り火の熱い灰の中に埋めて焼くんです。
これぞ人類のパンの原型と言えるのではと思いました。
食事の味は、料理の味だけでなく自然環境も含めたその場の環境も大いに関係してくると思いますので、それと同じものを日本で食べてもその時のような感動的な美味しさを感じることができるのかと言うと確信は持てませんが、今でも私の記憶の中での一番美味しかったパンです。
今回はトーストの話なのでこの話は別の機会に譲るとして、本題のトーストのお話に入りましょう。
大抵のパン屋さんが食パンをカットする時に使うのは、包丁ではなく円盤型の刃が回転する食パンスライサーです。
そして、これが食パンスライサーで切った断面です。
とてもキレイな断面ですね、と言いたくて写真を撮りましたが、素人写真なので光の処理が下手で見づらいです、ゴメンなさい。
次は包丁で切った食パンの断面です。
写真では分かりにくいですが、スライサーで切った時のようにツルッと真っ平らではなくデコボコです。
異なる2つの道具で切った食パンをトーストします。
そうすると断面による違いがはっきりとします。
この違いが、バターを軽く塗っただけ、トーストしただけで何も塗らずに、と言うようなシンプルな食べ方をする時に食感の違いを生みます。
食パンスライサー使用
包丁を使って手で切った食パンです
デコボコ( 凸凹 )の凸 の部分がカリッと焼けています。
全体にしっかり焼いてしまうと軽いサクッと感がなくなってしまいますが、この部分的カリッとトーストがサクッと軽い食感を残したまま香ばしさもプラスしてくれるのです。
自分で食パンを切るのって難しい、真っ直ぐに切れない、やった事ないし・・・・ですよね。
でも慣れると意外と簡単。
これはパン切り用のナイフです。
刃がノコギリのように尖ってはいませんが丸いギザギザになっています。
しっかりと焼き込んだ硬いパンを切る時は重宝しますが、食パンなら家庭用の包丁でOKです。
コツはしっかり焼けて硬めの底の部分に先ずは包丁を入れる事です。
先ずは食パンを横向きに倒して側面を上にして、このように包丁を入れます。
この時によく焼けて硬い底から切り始めてください。
刃を押し下げるのではなく、前後に引いたり戻したりしながら切るとスムーズに刃が入っていきます。
スーパーでは既にカットされた食パンしか売られていませんが、お店で焼いて売ってるパン屋さんなら、予めカットしてないのが欲しいと言えば用意してくれると思います。
但し、焼きたてでまだ温かいうちは、内側がクニャクニャに柔らかいのでうまく切れません。
しっかり冷めてから切ってください。
朝食に食されることが多い食パンですから、私は軽い食感にもこだわって小麦粉を配合しています。
手に持つとズシッと重量感があるのに、トーストするとサクッと軽い食感。
サンドイッチにした時は、具の味に負けないけれど具の味も引き立てる、両方の味が混ざってこそ美味しい、そのような食パンが私の理想です。
食パンのカット、機会がありましたらお試しください。