広告はどうしてターゲットを絞らなければいけないのか。
先日、書店で立ち読みをしていて最初の1ページで衝撃を受けて
思わず買ってしまった漫画があって
「アル中ワンダーランド」という本なんですが、
まず作者の名前がすごくて、“まん臭きつこ” という女性の漫画家さんです。
最近、略して“まんきつ”という名前に改名して今年の夏に文庫が出版されたと
書かれていました。
そして内容がまたすごくて自身が実際に経験した
アル中体験を赤裸々に漫画にしていました。
壮絶でしかも笑えてエンターテイメントな漫画になっていて
アル中(アルコール依存症)がどういうものなのかということを
改めてというか本当に切実に考えさせられました。
その最初のページに登場するのが「フェイクプレーン」です。
フェイクプレーンというのは飛行機に擬態したUFOのことで
主人公のまんきつさんの頭に直接語りかけてきます。
「地球を大切に!」って。
これはなんかすごい!
この冒頭の数コマで、買って読まなきゃいけない気がしてしまいました。
お酒好きの方なら、お酒での失敗談の一つや二つあるかもしれません。
私も飲み過ぎて記憶をなくすことが昔はよくありました。
でも幻聴が聞こえる事はなかったのでアル中まではいっていないと思います。
この本を手に取ってみようと思ったきっかけは
まず「アル中ワンダーランド」というタイトルと
作者の名前の衝撃と、表紙に一コマ載っていた絵に
「私はお酒を飲まないと人と明るくしゃべれないの!」
という吹き出しの一言に興味を惹かれたからでした。
この一コマはこの漫画の編集者の方が
一番読者の共感を覚えてもらう一コマを選んだものだそうです。
これは私がこの漫画のマーケティング戦略に
まんまと引っかかったという事です。
つまり私みたいに興味を持つ人がたくさんいることを想定して
この本を作っているということです。
漫画家さんにその意識があったかどうかはわかりませんが
出版社や編集者の方はマーケティングを考えた上で本を作るし
プロモーションもしているので
どんな読者に向けた本なのかという事は徹底的に考えているはずです。
その成果もあって、帯に累計7万部突破と書いてありましたのでかなり売れていますね。
絵のおもしろさにもハマってしまって
この作者の違う漫画も買ってしまいました。
本屋に行くとマーケティングの宝庫で
本の表紙に自分に向けた言葉や絵があるとついつい目がいってしまいます。
出版社や編集者の思う壺です。
そういう意味ではマーケティングの勉強になりますので
私は本屋が好きです。
というわけでご興味のある方は「まんきつ作 アル中ワンダーランド」
手に取ってみてください。↓
≫文庫 アル中ワンダーランド
パンフレット制作T.M.P.
https://tmp-pamphlet.jimdofree.com