例えばリフォーム業、外壁塗装屋さんの集客方法で考えてみた「スゴイ!デザイン思考とマーケティング」

松尾益秀

松尾益秀

テーマ:中小零細企業のマーケティング

デザイン思考

最近よく聞くようになった「デザイン思考」ですが、
中小企業がマーケティングをする際や、広告を作る上で、めちゃくちゃ役に立つ考え方ですので
リフォーム業を例にして解説してみようと思います。

デザイン思考とは消費者行動を徹底的に観察・洞察・分析し、
そこから潜在的なニーズを探り、イノベーションを起こす糸口を見つける思考法を言います。
見た目のデザインを良くする思考法といったような意味ではなくて
本質的な問題解決法を創り出す究極の思考プロセスです。

これはマーケティングの思考法としても使えます。
と言うかマーケティングの視点から生まれたものと言えます。

つまり、マーケティングを始めるにあたり、
まず、消費者・ユーザー・お客さんの視点に立ってみて
問題は何か、どういう解決を求めているのか、
そのためにどういう行動をしているのか。
といったようなことを
消費者・ユーザー・お客さんを観察・分析することでニーズが見えてきて、
さらにその下に隠れている潜在的なニーズを探り出し、
それを基に商品やサービスを作り出したり
メッセージを作り伝達することで爆発的で継続的な集客につなげるわけです。

例えばリフォーム業の場合で考えてみます。
リフォーム業の仕事は何か。
部屋をリフォームしたり、家の屋根や壁を修理したり、
キッチンやトイレなどの水回りを新しく作ったりといった仕事です。
これをユーザーの視点から考察してみます。

ここが一番大事なんですが、徹底的に深く考えます。

ユーザーとは誰か。
家をリフォームしたいと考えている人です。
もしかするとまだリフォームまでは考えてなくて、
少し傷んできたけどまだ大丈夫かなぐらいの人かもしれません。

さらにもう少し掘り下げてみます。
住宅ローンを組んで家を建ててから15年くらいたって
外壁塗装屋さんの営業マンが「今なら割引するから塗り替えしませんか。」
と言って訪問営業に来るんだけれど、まだ大丈夫ですと言って断ったりしていて、
そんなある時、台風や異常気象なんかで屋根が壊れて雨漏りがしてしまった。
これは早急に直さないといけないな。
でも、誰に頼んだらいいかな。お金どれくらいかかるかな。
どれくらい時間かかるかな。ちゃんと直るかな。
色々と思いを巡らすわけです。

ここまで考えたら
そういったユーザーの問題を解決するための商品やサービス、
そしてメッセージを考えてみます。
商品としては屋根の修理をして雨漏りを止めることです。
リフォーム業者としては、それうちでできるからやらせてください。
と言えばいいわけですが。それだけだとダメで、
細かいニーズや問題に応えるためのメッセージを作ります。
例えば
「この町内の方で、台風や豪雨などで壊れた家屋の屋根を直します。
雨漏りでお困りの方はすぐに伺います。
今なら00%OFFで施工いたします。施工実績いっぱいあって信頼できます。」
みたいな感じです。ただ、これだとありきたりですね。
ですので、さらに掘り下げてニーズを考えてみます。
ユーザーとしてはより安く、より早く直してほしい。
または、お金がかかってもいいから長持ちするようにしてほしい
あるいはより近くの業者に頼みたい。
信頼できる業者がいい。
この際、他のリフォームも頼んでもいいかな。
他に壊れている部分がないか見てほしいな。
などなど、もっともっと考察を進めます。

例えば、より安くできないかと言う部分にフォーカスしてみます。
キャンペーンで割引をするのも一つの手ですが、それだとやはりありきたりです。
そこで無料で工事できればスゴイんじゃないかなと。
ユーザーは大喜びするよな。と考えて、一つの例ですが、
「火災保険を使って0円で雨漏りを修理します」
と言うメッセージを作った屋根修理業者があります。
火災保険は大体みんな入っているので、台風などで壊れた場合保険がおります。
火災保険という名前なので火災だけかと思っている方が多いのですが
そこを逆手にとって、実は台風被害でも使えるんですよと言って伝えれば
みんな驚きますよね。
これがイノベーションです。
火災保険は昔からあったわけですが誰も目をつけなかったので
そこにフォーカスを当てただけです。
ユーザーとしてはそんな方法があったのかという驚きと
タダで雨漏りが修理できるのでインパクトはスゴイと思います。

調べると他にも0円でリフォームできる方法があるみたいで、
住宅ローンの組み直しで発生する差額でリフォームする方法です。
検索すると出てきます。気になる方は「0円リフォーム」で調べてみると面白いです。

つまり、こういったことに気がつくためのプロセスが「デザイン思考」です。
様々な要素が絡み合っていて、どの部分にフォーカスするかで導き出されるものが違ってきますが
大事なのはユーザーの視点から考えることです。
どんな問題を抱えていて何を求めているのかを徹底的に考察することが
デザイン思考のポイントであり、マーケティングの根本的な考え方でもあります。

そして、この思考法で導き出されたメッセージを広く伝えることで集客につながります。
メッセージのインパクトが強ければ強いほどより大きな成果となります。
正解というものはありませんが、より多くのユーザーの心を掴んで共感と感動を与えることで
爆発的な威力を発揮できます。

今回はリフォーム業を例に挙げて「デザイン思考」を解説しました。
私はリフォーム業のお客さんが多いのでそうしましたが
他の業種でも基本的には同じです。
観察力、洞察力、考察力がポイントです。
見て、感じて、考えるということです。
これはデザイナーがずーっとやってきたことで
販促物やロゴマークなどのデザインをする際にこのデザイン思考を使っています。
飲食店やアパレルや製造業など、BtoCはもちろんBtoBでも同じです。
デザイン思考は強力な武器になります。
経営者の皆さん、是非、デザイン思考でイノベーションを起こしましょう。

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松尾益秀
専門家

松尾益秀(グラフィックデザイナー)

T.M.P.

グラフィックデザイナーとして20年以上のキャリアを有し「弱者の戦略」を武器に中小企業に特化した販促活動や集客サポートを行う。経営者の魅力を引き出すことに注力し、シンプルでダイナミックなデザインが得意。

松尾益秀プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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