平成27年度補正 ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金(予算案)/愛知・名古屋
平成30年度補正予算の中小企業・小規模事業者向け自家用発電設備の補助金「災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金」の公募が始まりました。
平成30年は、大阪北部地震、西日本豪雨、北海道胆振東部地震など、地震や台風、水害などが多く発生し、災害対策の重要性が注目されています。東日本大震災以降、企業においても、災害時での被害を最小限に留めるため、事前に損害を想定し、被災した際の対応などを計画しておくことがより重要となり、求められています。
「災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金」は、社会的重要インフラへの、LPガスタンク、石油タンク、自家発電設備等の設置等を支援するもので、導入設備の設置場所等により補助金の種類が分かれます。
近年、災害対策の重要性が増していることから、平成30年度補正では補助金の種類がさらに増えましたので、主なものを2つご紹介いたします。
「データセンター・サプライチェーン重要施設向けの補助金」の概要
[補助金の名称]
データセンター・サプライチェーン重要施設向け自家用発電設備等利用促進対策事業
[目的]
長時間停電時における施設の動力を維持するために、デジタル社会やサプライチェーンの維持のために重要な施設における石油製品等を用いる自家用発電設備等の導入を支援することで、大規模災害時においても機能を維持することが必要な施設におけるエネルギー供給源の確保を図ることを目的とする。
[予算額]
約19億円
[対象となる事業]
下記(1)~(5)の要件を全て満たす事業を、本補助事業の補助対象事業(以下、「補助事業」という。)とする。
(1)日本国内において、下記①~②のいずれかの施設に導入する事業であること。
①データセンター(※1)
②半導体を主に製造する工場であってクリーンルーム(※2)を有する施設
(2)下記①~②のいずれか又は複数の設備を導入する事業であること。
①自家用発電設備
②①に付随するガソリン、灯油、軽油、重油、石油ガス、LPガス、都市ガス等を貯蔵する容器等(以下、「燃料タンク等」という。)
(3)災害等により一般送配電事業者(※3)の所持する送配電ネットワークからの電力供給力が低下又は停止した際(以下、「非常時」という。)に、当該施設の操業を持続させるために必要な設備を新設、更新、増設、改造する事業であること。
(4)非常時を想定して、当該施設において操業を持続させるために必要な発電設備全体(既設等の補助対象外設備を含む)に対して、電気事業法に定められた使用前自主検査と同等の内容の試験を、設備設置後に行うことができる事業であること。
(5)非常時に当該施設の操業を持続させるために必要な燃料を常時充てんしておくことができる事業であること。
※1インターネット用のサーバやデータ通信、固定・携帯・IP電話などの装置を設置・運用することに特化した建物等。
※2クリーンルームは 「JIS B 9920:クリーンルームの空気清浄度の評価方法」で規定するクラス1~5の清浄度を有するものとする。
※3北海道電力(株)、東北電力(株)、東京電力パワーグリッド(株)、中部電力(株)、北陸電力(株)、 関西電力(株)、中国電力(株)、四国電力(株)、九州電力(株)、沖縄電力(株)の10事業者が該当。
[補助対象設備]
自家用発電設備(燃料電池を含む)、燃料タンク等、無停電電源装置(UPS)等の非常時に操業を持続するために必要な設備として事務局が認める設備。
[補助対象経費]
設計費、設備費、工事費
[補助率]
補助対象経費の1/2以内
[補助上限額]
1申請あたりの補助金上限額5億円
「中小企業・小規模事業者向けの補助金」の概要
[補助金の名称]
中小企業・小規模事業者自家用発電設備等利用促進対策事業
[目的]
大規模災害時等に系統電力等の供給が途絶した際に、生活必需品の供給やサプライチェーン維持等のために重要な中小企業・小規模事業者の事業の中断を未然に阻止する体制を確保するため、石油製品等を用いる自家用発電設備等の設置に要する経費を補助することにより、災害時にも機能を維持することが必要な 中小企業・小規模事業者の事業用施設等におけるエネルギー供給源の確保を図ることを目的とする。
[予算額]
20億円
[補助対象設備]
自家発電機、当該設備に接続する石油製品を貯蔵する容器等(自家発電機及び当該設備に接続する石油製品を貯蔵する容器等については、いずれも設置しなければならない)
●自家発電機については、以下の仕様を満たすものを対象とする。
(1)災害時に系統電力、水道の供給が途絶した場合でも使用可能であり、補助対象経費で単価50万円(税抜き)以上のもの。
(2)コジェネレーションシステム(エンジン、タービン、燃料電池等の方式により発電し、その際に生じる廃熱も同時に回収するシステム)も対象となる。ただし、災害時に系統電力、水道の供給が途絶した場合でも稼働することや、災害時に十分な能力を発揮できるものに限る。
(3)都市ガスを燃料とする自家発電機については燃料電池に限り認めるが、以下のとおり中圧管または耐震化された低圧管に接続するものに限定する。
・都市ガスの中圧供給を受けていること。
・供給継続性の高い低圧供給(都市ガス供給事業者が供給停止判断基準をSI値70カイン以上としている 低圧供給エリア)を受けていること。
●石油製品等を貯蔵する容器については、以下の仕様を満たすものを対象とする。
(1)設置する自家発電機の需要に合った適切な備蓄量が確保できること。
(2)貯蔵する燃料の種類により定められる規制に従った貯蔵施設とすること。
(3)常時使用されていること及び災害発生に備えて常時3日分以上の石油製品を備蓄しておくこと。
[補助対象経費]
設備費、設置工事費
[補助率]
補助対象経費の2/3以内
[補助上限額]
1申請あたりの補助金上限額5,000万円
上記の2つ以外に、小売店舗向けの「小規模小売店舗自家用発電設備等利用促進対策事業」や「石油製品利用促進対策事業のうち石油製品(石油ガスを除く)タンク等の導入に係るもの)」等があります。
自家用発電設備は高額になるため、必要であると分かっていても、実際にはなかなか設置できずにいる方も多いのではないでしょうか?補助金を活用して自家用発電設備を設置することができれば、災害対策も行いやすいですよね。
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