AIを使う前に立ち止まる問い〜「聞く前に、考えてみる」学びへ〜
子どもが成長していく姿を見るのは、保護者にとって大きな喜びです。
テストの点が上がったとき、難しい問題が解けたとき、つい「よくできたね」と声をかけたくなります。もちろん、それはとても大切な励ましです。
ただ、これからの時代により大切なのは、「伸び続ける子」を育てることではないでしょうか。
学校現場で子どもたちを見ていると、最初から何でもできる子ばかりが伸びるわけではありません。むしろ、途中でつまずいたり、何度もやり直したりしながら、少しずつ前に進んでいく子のほうが、長い目で見ると大きく成長していくことが多いのです。
ただ、この言い方は少し正確ではないかもしれません。何を、いつ、どのようにできるようになるかということは、個人差が大きいものです。
最初にぐんぐん吸収して伸びる子は、「最初から何でもできる」と捉えられがちですが、その子なりの努力をしていることはもちろん承知したうえでの話です。
一方で、最初はうまくいかず、途中でつまずくこともあります。そのときに嫌になってやめてしまうこともあるでしょう。そうしたときに、「続けていくためにはどうしたらよいだろう」と考えていくことが大切なのではないかと思います。
つまずいても続けることができるのは、特別な才能ではありません。
「もう少しやってみよう」と思える気持ちを持てるかどうかです。
ただし、これは自然に身につくものではない、ということは言えると思います。
では、どのようにすれば身につくのでしょうか。
私は、家庭での保護者の皆様の声かけが大切だと考えます。即効性があるものではありませんし、一度声をかけたら何かが急に変わるというものでもありません。
ただ、そうした声かけを続け、その環境が「当たり前」になっていけば、「もう少しやってみよう」と思える場面は少しずつ増えていくのではないかと思います。
一つの方法は、結果よりも挑戦を見て声をかけることです。
「できたね」だけでなく、
「よく考えたね」
「前より粘れたね」
「工夫して取り組んでいたね」
と声をかけ続けると、子どもは「努力そのものが価値なんだ」と感じられるようになります。
もう一つ大切なのは、失敗を特別なことにしないことです。
うまくいかなかったときに、「どうしたら次はうまくいくかな」と一緒に考える。すると子どもは、失敗を避けるのではなく、学びの一部として受け止められるようになります。
このとき、保護者が先回りして正解を教えるのではない、ということについては、このコラムを読んでくださっている皆様なら、すでにご承知のことでしょう。
子どもが考えるときに寄り添い、子どもが考えたことを肯定してくれる。「お母さん(お父さん、おばあちゃん、おじいちゃん、その他子どもを見守る人たち)は、どんな考えを言っても受け止めてくれる」。そう感じられる環境は、子どもが伸びる環境だと考えます。
AIが答えを出してくれる時代になり、知識そのものの価値は少しずつ変わってきています。だからこそ、これからの社会で力になるのは、学び続ける姿勢です。
一度できたかどうかよりも、次に向かって考え続けられるかどうか。
家庭でも学校でも、その姿を見守り、支えていくことができれば、子どもたちはきっと、長く伸び続けていくのだと思います。
ハイパーブレインは、そのような環境を作るお手伝いの一環として、PTA研修や保護者勉強会でお話しさせていただくことができます。お気軽にお問い合わせください。



