AIと人間、役割の違いをどう教えるか〜「考えるのは誰?」を問い続ける授業へ〜
文章を作ることが、以前よりずっと簡単になりました。
AIにお願いすれば、構成も整った、誤字脱字のほとんどない文章が、あっという間に出てきます。
便利な反面、何かもやもやする感情を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
様々な心配事がある中、本日取り上げるのは
「子どもたちは、自分の言葉で考えなくなってしまうのではないか」という不安です。
何度も繰り返し申し上げている通り、問題はAIそのものではありません。
本当の課題は、「自分の言葉とは何か」を教える機会、考える機会が、これまで以上に必要になったということです。
学校では、「うまい文章」を評価するよりも、「どう考えたかがわかる文章」を大切にする授業が増えてきています。
たとえば、結論が多少不完全でも、途中の考えや迷いが書かれている文章。
「ここで考えが変わった」「この資料を読んで疑問が生まれた」
そうした思考の跡が見える言葉こそが、「自分の言葉」だと考えています。
ある授業では、同じテーマについて、まず自分で考えて書いた文章と、AIが出した文章を読み比べます。
「どちらが正しいか」ではなく、
「違いはどこか、自分の考えはAIも考えたものなのか、自分だけの考えなのか」
を問い直すのです。
すると子どもたちは、「AIには自分にない観点があったが、自分の考えもAIが思いつかないのだとわかった」「AIが言っていることは確かにそうだと思うこともあるが、本当にそうなのか疑問に思うこともある」と気づき始めます。
AIは、とても優秀な下書き係です。また、とても優秀な壁打ち係です。
でも、最後に言葉を選び、責任を持つのは人間です。
自分がどう考え、何を伝えたいのか。
そこに向き合う時間を省いてしまえば、言葉はただの「借り物」になってしまいます。
ご家庭でも、「AIで書いた?(ズルしてるでしょう)」と問い詰めるより、
「ここで一番伝えたかったことは何?」と聞いてみてください。
その問いが、子どもを「自分の言葉」へ引き戻します。
AIで書いた文章はとても整っているけれど、本当に自分の言いたいことは伝わっているのかな、と振り返ることができれば、ぜひそれを褒め、ご一緒に考えてみてください。
AI時代に大切なのは、文章を上手に書くことではありません。
考えた跡が残る言葉を、大事にできること。自分の考えを、伝えたいことを表す言葉を持つこと。
それこそが、これからの学びで培っていきたい力なのだと思います。
ハイパーブレインでは、このようなお話を中心に、AIをどう活用していくか、保護者会やPTA研修でわかりやすく平易な言葉でお話させていただけます。是非お気軽にお問い合わせください。



