ICT支援員は先生の何を支えているのか〜「困ったとき、そばにいる人」のちから〜

大江香織

大江香織

テーマ:ICT支援員

「ICT支援員って、パソコンのことを教えてくれる人でしょ?」
多くの方がきっとそう思っていらっしゃるだろうと私も思います。
先生がタブレットのトラブルで困っているとき、ICT支援員が駆けつけて解決する場面はよくありますし、それは私たちの仕事です。

でも、それだけじゃないんです。
実はICT支援員の仕事は「技術の支援」以外にもたくさんあります。
その本質はむしろ、「先生が子どもの学びに集中できる環境をつくること」。
つまり、「先生の挑戦」を支える裏方という意識が私たちにはあるのです。

たとえば、ある授業で先生が「今日は子どもたちにプレゼンテーションをさせてみよう」と思ったとします。
ですが、使うツールの選定、端末のログイン、ネットワークの不具合対応、スライド共有の方法……。
最初の一歩を踏み出すための準備にかかる手間や不安が大きく、「やってみたいけどやれない」ことが現場ではよくあります。
どの先生も「こういう授業をしたい」の最初の一歩は必ずあります。
そこにICT支援員がいれば、「この方法がシンプルですよ」「準備はこちらでやっておきます」と先生の背中を押すことができます。
さらに、授業中も子どもたちのサポートに入り、先生が全体に集中できるように動く。
ICT支援員がいることで、「やってみたい授業」が「やってみようと思える授業」に変わるのです。

(ちなみに、先生方は授業をどんどん改善するので、「はじめの一歩」は高い頻度であちこちで起こります。)

支援員は、指導者でも評価者でもありません。
だからこそ、先生にとって「こんなこと聞いていいのかな?」が聞ける存在でもあります。
「最初は分からないのは当たり前です」「うまくいかなかったらご一緒に考えましょう」
そんな言葉をかけられる関係性が、現場には確かにあります。

そして何より、ICT支援員はICTの専門家であると同時に、教育現場の理解者でもあります。
先生が子どもと向き合う時間を守るために、後ろから支える。
それが、ICT支援員の大切な役割なのです。

授業を創造し、進める先生と、そのご支援や準備をする支援員。
どちらも、子どもたちの学びを支えているチームの一員です。

ハイパーブレインは、先生のご支援や準備のために、ICT支援員とリーダーとヘルプデスクが一体となって最適解を求め続けています。

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大江香織
専門家

大江香織(教育情報化コーディネータ)

株式会社ハイパーブレイン

教育用AIチャットボットや、教育委員会と学校の情報共有をスムーズにするダッシュボードなどのICTツール開発。教師本来の業務である授業の充実や子どもとの触れ合いに専念できるようサポートします。

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